首都・阪神高速道路 公共事業で新線建設

国土交通省は9月3日,平成16年度から首都高速道路と阪神高速道路の新規路線を,これまでの公団方式ではなく,公共事業(一般道路と同様の税金による整備)方式で建設する方針を固めました。新方式で建設した区間の通行料金は,原則として無料にするそうです。
新方式の対象として,次の路線が挙げられています。
首都高速道路 中央環状品川線(9.4km)
阪神高速道路 淀川左岸線(8.7km),大和川線(10.8km)
・平成15年9月4日 日本経済新聞(朝刊1面) 首都・阪神高速道 国主導で新線建設 経済効果を重視
・平成15年9月4日 日本経済新聞(NIKKEI NET)[注1] 首都・阪神高速、国が新線建設
高速自動車国道については,地方の不採算路線の一部を,新直轄方式で無料道路として整備する方針が固まっています。首都・阪神高速道路は都府県道や市道で構成されていますが,今回の方針により,新直轄と同様の公共事業による整備手法が揃ったことになります。
大都市圏の環状高速道路は,建設費が極めて高く採算性は見込めませんが,渋滞緩和や環境負荷低減などによる経済効果は絶大です。こうした重要な高速道路の税金による整備に道を開いたという点で,今回の動きは画期的といえましょう。
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