この夏、電力不足が言われていますがあなたのところの対策は?

東京電力の原子力発電所点検データの改竄に端を発した電気供給力不足報道や東京電力の節電要請とお詫びのCMなどを目にする機会が多くなっている。
つい最近は、NECが受給調整契約にもとづく訓練を実施した、キリンビールがこの夏の生産拠点を東京電力管内から移す計画をしているなどの報道もなされている。
では、私たち土木の世界では、何もしなくて良いのだろうか?工事用電力として、電力会社から電気を買っていること、動力として電気にたよっていることは意外と多いのではないか?
皆さんの現場では、どのような対策を考えておられるのか、差し支えなければお教え願いたい。
さて、一口に停電といっても実際はどんなことになるのだろうか。
「日経コンピュータ」の2003年6月2日号に電力中央研究所狛江研究所の谷口研究コーディネーターの解説が載っていたので、かいつまんで紹介する(詳細に興味のある方は6月2日号のP22をお読み下さい)。
・電力不足により電圧が下がる、周波数が大きくぶれるといった可能性は低い(過去、電力会社はこのような状態にならないように設備増強を行ってきている)
・停電が問題にすべきところだが一口に停電と言っても3種類ある。
・一つは、供給可能な電力量を需要が上回り発生する「全戸停電」である。[これは、電力会社側で何も対策をしない、あるいは、瞬時のピーク電力がこの様な状態になったときに発生する?。] [ ]内は筆者の意見。
・全戸停電から復旧するには、調査も含め半日から1週間程度かかることから電力会社はこれをされると考える。
・次に考えられる停電は、周波数がある一定水準以下になると、一部の地域にある送電線への電力供給を自動的に止める仕組みを電力会社は用意しており、この仕組みを利用して全戸停電を防ぐことが考えらる。これを「局所停電」と呼ぶが、自動的に止める仕組みであることから、いつ、との地域が停電になるか判らないことから、やはり電力会社はこの方策は避けると考える。
・3つ目が、計画的に停電させる「輪番停電」であり、需要の多い平日の昼間、例えば1時から4時にかけて地域ごとに行われるものである。
長くなりましたが、輪番停電を取ったとしても突発的な発電所や送電設備のダウンによって停電が発生しないとも限らない。やはり、自己防衛として、何らかの対策を考えておく必要があると思うが、皆さんのお考えは如何か?