道路の「地域に応じた構造基準の見直し」

2003年6月18日、国土交通省では、道路構造基準への全国一律的なところを見直し、
地域の裁量が入るようにローカルルールを取り入れていくことを通達しています。http://www.mlit.go.jp/road/sign/pc/localruletop.html
この中で2車線(片側1車線)の高速道路規格が第一に取り上げられています。
これまで、いわゆる高速道路(JHが作る自動車専用道路)というやつは
原則4車線必要としていました。なので、ほとんどの高速道路が4車線以上あります。
ただ、将来は4車線にする計画はしているが、
とりあえず2車線(片側1車線)だけど自動車専用道扱いにしてJHで作ってしまう、
という、「暫定2車線」というのもあります。
今回のものは、現在、暫定2車で作られているものに対してどのように影響するのでしょうか?
やっぱり4車に広げるという計画は取り下げられないのだろうな、と思います。
2車線といっても、「追い越し区間つき」という注も重要です。
暫定2車線の道路を走ったことがある方は分かると思いますが、不便です。
特にこの種の道路は山間部に多いゆえ勾配がきつく、
大型車の後ろについてunhappyになった記憶のある方も多いと思います。
中央分離帯も不十分で、「高規格」道路として安全性を十分に確保しているとはいえません。
この辺は国交省も慎重にならざるを得なかったと思います。
併せて、注目すべきは乗用車専用道の承認?というか認定?です。
乗用車専用道は、都市内道路の容量拡大策として以前から期待を集めており、
1997年6月号の土木学会誌でも紹介しています。
東京外環道路の構造案としても注目されていますし、
パリの外環道路も一部このような考え方が取り入れられています。(土木学会誌2002年4月)
閉塞感のある道路開発分野ですが、
需要の高い地方部が如何に積極的にこの改訂を活用していくのか注目されます。