河川における適度な瀬淵分布とは?

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 はじめまして。いきなり質問で失礼いたします。
 私は普段、河川計画を担当しています。河川の環境調査報告書で『河川形態調査』というのがあるのですが、みなさんは、その調査結果をどのように活用されているのでしょうか?
 継続的に調査をしている河川であれば、経年変化を見ることで環境がどう変わったのか、といった事が分かるかと思います。しかし、単年度の調査の場合「瀬が40%で淵が60%でした」という報告があったとしても、だからどうなの?と感じてしまいます。
 河川のセグメント区分などによっても大きく異なるとは思うのですが、「自然な河川では瀬と淵の割合は○対○です」とか「淵の割合が○%より小さいとサクラマスが生息できません」など、定量的に示している論文などはあるのでしょうか?もしあれば教えていただけませんか?
 宜しくお願いいたします。

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すでにお調べ済みなら申し訳ありませんが、土木図書館書誌検索にて、
キーワード「瀬 and 淵」に該当する文献は51件あります。
以下に数件、参考としてあげておきますが、お求めの論文があるかどうか、
実際に検索していただき、ご自分でご確認ください。

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http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai5/ID27906.html
掲載雑誌(和): 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部
Vol: 51巻
年: 1996年
頁: 426-427頁
著者(和): 高田 吏,山口 高志
タイトル(和): 越辺3河川の瀬・淵の特性
抄録(和):
近年における河川改修事業は生態系に配慮した環境づくりに取り組んでいる。本研究では特に魚の生息環境として必要不可欠な瀬及び淵に関しての特性を明かにするために、越辺3河川(越辺川、都幾川、高麗川)中流域で調査を行ったものである。調査区間の瀬・淵の特性として以下のことが明らかになった。(1)淵やトロ(淵の後半の淀み)は魚にとって良い生息空間となっている。(2)コンクリートブロックなどの人工物の存在する淵は特に深く掘れている。
キーワード(和): 瀬と淵,生物生息空間

http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai3/ID23732.html
掲載雑誌(和): 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部(A)
Vol: 50巻
年: 1995年
頁: 208-209頁
著者(和): 鈴木 悟,山口 高志
タイトル(和): 越辺川中流域における瀬・淵の特性
抄録(和):
近年における河川改修事業は生態系に配慮した環境づくり取り組んでいる。本研究では特に魚の生息環境として必要不可欠な瀬及び淵に関してその特性を明らかにするために、越辺川中流域で調査を行ったものである。調査区間の早瀬・淵の特性として以下のことが明らかとなった。(1)早瀬でエネルギーの大部分が消費されている。(2)早瀬と平瀬・淵の分け方として水面勾配0.5%がある。(3)早瀬・淵での流速及び河床材料の違いが明らかとなった。また、長区間平瀬が続いている箇所には低位水制を設けて人為的に瀬・淵を作ることができないか調査を開始した。現在のところ顕著な結果は得られていないが今後も調査を継続する予定である。
キーワード(和): 早瀬,平瀬,淵,低位水制

http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai4/ID154500.html
掲載雑誌(和): 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部
Vol: 57巻
年: 2002年
頁: 241-242頁
著者(和): 田代 喬,渡邉 慎多郎,加賀 真介,伊藤 壮志,辻本 哲郎
タイトル(和): 河床近傍の生息場を形成する底質の構成・構造
抄録(和):
河川における生息場評価が一般的になりつつある今日でも,河床近傍の生息場(マイクロハビタート)については,底質の構成・構造への依存性が強く,従来からの水理モデルでは充分に表現できない場合がある.特に,浮き石,沈み石帯などは,生息場としての重要性は指摘されているものの,感覚的に捉えられるに過ぎず,モデル化には至っていない.本研究では,底質の構成と構造を定量的に捉えること,河床近傍の生息場を適切に捉えることを目的とする.矢作川中流域を対象として,河床に存在する礫の露出高に着目して,現地調査,解析をもとに考察を行った結果,底質を数値的に表現できる可能性があることが分かった.
キーワード(和): 底質の構成・構造,瀬・淵構造,礫の露出高,生息場

http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai3/ID91674.html

  掲載雑誌(和): 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部
Vol: 56巻
年: 2001年
頁: 388-389頁
著者(和): 知花 武佳,玉井 信行,黒田 直樹,鈴木 一平
タイトル(和): 河床勾配で区分される小区間に着目した魚類生息環境評価に関する基礎的研究
抄録(和):
本研究では魚類生息環境を評価する際に,どの因子に着目すべきかを検討した.まず,ウグイが淵中心に生息しているのは,水深と流速のどちらが影響しているのかを解析し,流速に対しては生息場の偏りが見られないものの,水深に関しては深い方に集中するという知見を得た.しかし,縦断方向の局所的な河床勾配の変化点で小区間に区分し比較を行ったところ,平瀬的環境においては水深の割には個体密度が低い傾向が見られた.また,水際条件により魚類密度は大きく変化しており,淵において選好性の高かったのは,水深以外に瀬−淵構造内での位置や水際条件が理由として考えられ,それらすべてから生息場の質は検討すべきとの結論に達した.
キーワード(和): PHABSIM,瀬−淵構造,水際条件

http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai3/ID96371.html
掲載雑誌(和): 水工学論文集
Vol: 46巻
年: 2002年
頁: 1151-1156頁
著者(和): 田代 喬,辻本 哲郎
タイトル(和): 河床攪乱頻度を指標とした生息場評価による瀬・淵構造の変質に関する考察
抄録(英):
In the middle reach of the Yahagi river, the frequency of disturbance on river-bed has been decreased, because of the changes in geomorphology and flow regime after the construction of the Yahagi dam. It relates to the change in the riffle-pool structures that were formed by developing alternate bars. In the present study, we discuss the change in the riffle-pool structure by using 2D numerical simulation and habitat evaluation method. By employing the frequency of the disturbance on the riverbed as a habitat suitability index, what the typical geomorphology with alternate bars helps the habitat condition to be maintained has been explained.
キーワード(英): Frequency of disturbance on river-bed, return peri

http://61.199.33.80/jsce/syosi/iinkai5/ID16468.html
掲載雑誌(和): 土木学会年次学術講演会講演概要集第2部
Vol: 48巻
年: 1993年
頁: 480-481頁
著者(和): 福島 雅紀,京藤 敏達
タイトル(和): 河川の流体力学的観察
抄録(和):
本研究は,「魚にやさしい川づくり」計画の一環として始められたもので,今回は平水時の河道内の流れの特徴を探ることを目的とする.瀬と淵をフーリエ解析とウェーブレット解析を用いて分類することを試みた.実河川の平瀬・早瀬・淵が連続する区間で水面変動と水平面内の二方向流速を測定し,その結果,ウェーブレット解析からはある特徴を得ることができた.また,次のような興味深い事象を得た.まず一つ目は,早瀬で卓越していなかった振動がどの様にして淵で卓越し水面変動として伝播するかである.もう一つは,早瀬におけるフルード数の物理的意味に関することである.
キーワード(和): ウェーブレット解析,瀬,淵

掲載雑誌(和): 水工学論文集
Vol: 40巻
年: 1996年
頁: 893-900頁
著者(和): 長谷川 和義, 上林 悟
タイトル(和): 渓流に為ける淵・瀬(ステップ・プール)の形成機構とその設計指針
抄録(英):
Present paper describes the origin of step-pool systems that is found in authors' flume experiments with gravel beds, and proposes guide lines for design of them basing on the formation mechanisms. Step-pools are generated due to the interaction of antidunes and three-dimensional surface waves (diagonal cross waves) on supercritical flow. When wave lengths of the antidunes and the water surface waves coincide with each other, the two dimensional undulation of antidunes turns out to be three dimensional one gradually and then the surface waves begin to be amplified. Through the sorting of bed material, the steps become strong instructure. Therefore, it is possible to consider that the generation condition of step-pools is the coincidence of wave lengths of antidunes and surface waves. By using the knowledge, guide lines for artificial construction of them is proposed.
キーワード(英): step-fool, antidune, diagonal cross wave, sorting,