日本の高速道路では高機能舗装(排水性舗装)が標準になっていますが、外国でも日本と同じほど使っているのでしょうか。
設計要領【道路編】 北陸地方整備局 8-7-2橋面舗装 p8-66 に
”排水性舗装の施工が増加しているが、橋面舗装には冬期路面対策の観点から適用しない”
との記述があるのですが、冬期路面対策とは具体的にはどのようなことでしょうか。
どなたかお教えいただけると助かります。 よろしくお願いします。
排水性舗装は空隙率が大きく水がその中を流れます。そのため排水性舗装の下の層にひび割れが生じ下層への水の通り道できた時、下の層への水の浸入量は、大きいと推測されます。実際、重交通の区間では損傷が発生し、表層基層の切削オーバーレイで補修しても3、4年程度で再度損傷が発生し、短期間で補修を繰り返すことになります。これは、下の層まで水が浸入し支持力を失ったことによるものと考えられます。軽交通区間では、ひび割れ、沈下が発生しても、柔らかくて丈夫なポリマー改質アスファルトH型を使用しているため、走行に支障になるような損傷には発展しません。しかし、水の浸入は着実に進み支持率の低下が進んでるものと推定されます。 私の町でも歩道と側溝を改良して、排水性舗装にしました。側溝の埋戻し境にひび割れが発生し沈下しています。また、横断埋設物の箇所は両側に幅の広いひび割れが発生していて、水が深くまで浸入している様子が見てとれます。いずれの場合も水の浸入量が増加することにより、路盤あるいは路床までの入れ替えが必要になるものと考えられます。そこで、将来の負担を考えると排水性舗装の使用を基層以下のひび割れが生じないしっかりした箇所に制限する必要があるように思います。また、排水性舗装の施工済箇所については、水の浸入対策を行う必要があると思います(表面にはひび割れの無いように見える個所でもたわみの大きい個所などは基層以下のひび割れが発生している可能性があります)。 道路劣化による維持管理の負担が問題になっている今日、急速に劣化を早める排水性舗装の使用に対して警告を発することは土木学会の責務と考えます。 東名牧の原地区崩壊の原因となった水は、排水性舗装を通った水?! 2009.8.11に東名牧の原地区で地震に伴いのり面崩壊がありました。盛土材の水による劣化が原因とされました。牧の原SAから崩壊現場まで約3km区間は下り坂になっています。路肩は密粒度舗装になっているため、路肩から流れ出す水は制限されます。この区間に降った水は蒸発する分を除いた大部分の水は排水性舗装内を流れ、切盛り境のひび割れから路体内に入り盛土を劣化させたものと考えられます。
排水性舗装では空隙を多く含むため、荷重の伝達は主に粗骨材の接触を介して行われるものと考えられます。 荷重の働く方向に対して粗骨材同士の接触面が垂直な場合は、荷重は粗骨材に伝えられます。一方、荷重の働く方向に対して粗骨材同士の接触面が垂直から傾いている場合は、荷重の粗骨材の接触面に垂直方向の成分は粗骨材に伝えられ、荷重の粗骨材の接触面に平行方向の成分は粗骨材間のすべり力となります。 排水性舗装用のアスファルトは、粘度が高く軟らかいので、粗骨材を厚く覆い、変形しやすくなります。そのため、すべり方向の抵抗力は小さくなり、荷重の影響が作用箇所の下から広がらず、一方、作用箇所の下では、従来の舗装と比べて、荷重が大きいことが予想されます。 このことについて論じた文献、または、圧力センサーを並べた上に排水性舗装の表層をおいて表層下面での荷重の分布を測定したというような実験結果をご存知でしたら教えてください。
排水性舗装の補修は不陸が発生し、乗り心地が悪くなった時点で、表層あるいは表層・基層の打換という方法で行っています。打換をした後、結構早い時期に細い泥の筋が現われます(ポンピング)。しかし、その後、不陸発生まではやや時間があるため、ポンピングの発生時点では補修を行わず、乗り心地が悪くなってから打換するという方法になってしまいます。乗り心地が悪くなってから打換を行うという方法では補修間隔がどんどん短くなってしまいます。ライスサイクルを考えた場合どの時点で補修を行ったのが良いのでしょうか。
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