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「高速道路無料化」の議論

民主党の菅直人代表は6月22日午後、鳥取県米子市で講演し、次期衆院選の経済対策の目玉公約として高速道路無料化を掲げる考えを示しました。無料化の財源としては、「自動車1台当たり年5万円課税すれば3兆5,000億円になる」ことを挙げています。

 ・6月22日 産経新聞[注1] 「3年で高速道料金無料化」 菅代表、政策綱領に盛り込む考え
 ・6月22日 毎日新聞[注2] 民主・菅代表:高速道料金を無料化、党政策綱領に

野党の党首の発言ではありますが、従来タブー視されてきた高速道路の無料化問題ついて、政治の場で議論が行なわれることに意義があるのではないでしょうか。

なお、与党自民党の亀井静香氏も、道路四公団民営化委員会の議論とは一線を画し、高速道路の直轄事業化による通行料金の無料化を主張しています。

欧米では高速道路は原則無料(米・英・独・豪など)か、有料の場合(仏・伊・スペイン・オーストリアなど)でも国費の大幅な投入によって、通行料金は日本よりもはるかに安く抑えられています。最近、欧州では無料だった高速道路を有料化する動きがありますが、これは「環境税」のような意味合いであり、日本のように建設費の償還を目的とした課金とは性質を異にします。

高速道路の費用負担のあり方について、日本でももっと議論が進むことを期待します。

注1: 「記事検索」で“高速道料金無料化”を検索して表示可
注2: 「ジャンル別速報」「政治」に掲載、投稿時点では検索不可

天才橋梁設計技術者の設計図書類

すでに多数新聞等で報道されています2003年6月13日付(独)土木研究所の記者発表「天才橋梁設計技術者の設計図書類が多数発見される」(PDF形式)の中に

土木研究所では、これらの貴重な資料を整理して保管するとともに、目録・複製を作成して公開し橋梁技術や土木史の研究に活用していくことにしています。また、6月18,19日、神戸で開催される第23回土木史研究発表会(主催:土木学会)において、今回発見された資料の概要について発表する予定です。

とあり、土木史研究委員会のページで発表会プログラムを確認できました。

昨日で発表会も終了していますので、どのような切り口で取り上げようか迷いましたが、記者発表資料中の現存する橋梁の写真や設計図を門外漢の私が眺めてもその業績に圧倒されます。資料が公開される時にはぜひ見てみたいものです。

出版文化賞の紹介ホームページを開設

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トピックス

出版文化賞選考委員会では、土木学会出版文化賞の紹介などを行うホームページを開設致しました。

平成14年度受賞作品の西山芳一写真集『タウシュベツ−大雪山の麓に眠る幻のコンクリートアーチ橋−』及び平成13年度受賞作品の塩野七生著『すべての道はローマに通ず ローマ人の物語X』の表紙写真と授賞理由の要約をメインに、過去の受賞作品リスト、募集要項や表彰規程などを掲載しています。

http://www.jsce.or.jp/committee/pub~prize/

是非一度ご高覧下さい。なお、土木図書館では過去の受賞作品全てを、展示コーナーで紹介する企画展を予定しております。詳細が決まりましたら改めてご案内致します。

土木構造物の定義を教えてください

北海道の工業高校の教員です。
今になって、「土木構造物とは何?」の質問に答えられなくなりました。
例を挙げればいくつか出てくるのですが、個々を確認していくと不明なことが多いのです。
おわかりの方、よろしくお願いいたします。

川崎地下鉄の着工延長報道

川崎市は地下鉄「川崎縦貫高速鉄道」の着工延長について
市議会で表明しました。

報道:
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030616-00001026-mai-soci

まあ、高速道路での論議でも見られたのと同様、いらないものはいらない、といって構わないと思うのですが、ダム、高速道路だけでなく、都市開発に国を挙げて重点を置いている現況下で都市インフラである地下鉄も中止・延期論が出てしまい土木のエンジニアとしては悲しいところです。
延期の理由は、財政上の理由を市民アンケートで補強した形で示されています。財政上の理由は致し方ないとしても、市民による反対の雰囲気を醸成してしまったのは残念だと思います。その原因として、1963年に策定された構想の陳腐化(道路交通の充実、東京への鉄道網の充実、自動車保有拡大...)や建設自体への高コスト構造に関する疑いの雰囲気などが有るかもしれません。

どこかでかかれているかもしれませんが、私見を。

川崎縦貫高速鉄道
http://www.city.kawasaki.jp/82/82tetudo/home/
縦貫高速鉄道 見直し案に付いて
案の概要:http://www.city.kawasaki.jp/16/16gyosys/home/kensyou/kensyou.htm
最も詳しい;http://www.city.kawasaki.jp/16/16gyosys/home/kensyou/kensyou-2.pdf
話題のアンケート:http://www.city.kawasaki.jp/16/16gyosys/home/kensyou/research/research.html

川崎市は旧国鉄や東急、京急など事業者による鉄道整備の恩恵を受けてきており、川崎市民自身が鉄道整備の負担はしなくてもいい、事業者が勝手にやることだ、という意識をもっているのではないかと思います。一方、市議会は旅客鉄道施設の必要性について検討し、市民の負担をともなう地下鉄の必要性を1996年に公表していますが、市民の反対の背景には、「必要なのは分かるがどうしてJRみたいにやってくれないの?」なのではないでしょうか。

私は、川崎市がそのようなプロジェクトスコープしか作らせてもらえない鉄道整備制度の硬直化も問題ありと思います。宅鉄法やBOT・PFIなどを活用したり、隣市の横浜との共同事業(そっちも財政は苦しいが)したりして、あらたな財源の模索を許容する制度になっていないのではないでしょうか。

土木学会では「交通整備制度」という、エンジニア論と財源制度の両面からみた交通インフラ整備の解説書を出しています。p67では「わが国の鉄道事業制度に関する論点」として「3.5.1鉄道計画評価と事業制度の画一性;(前略)全国一律の画一的な事業制度しか許していないため、大都市ではゆったりとした快適な鉄道輸送は全く望めない状況にある一方で、地方都市ではシビルミニマム的な路線網整備すら出来ないのが現状である、例えば、大都市では公的負担・助成を下げて開発利益還元システムを導入し、逆に地方都市では公的負担・助成をあげることを検討すべき出るという考え方と、同一条件で効率的投資を実現すべきであるという考え方がある。」という現状を解説しています。
これ以外にも興味がある論点がいくつかありますので、興味のある方はご参照ください。

高速道路の長距離割引社会実験

国土交通省では,一般道路を利用している長距離走行車の高速道路への転換を促進させるため,社会実験を実施することになりました。300kmを越える利用に対して割引率を大きくし,最大で60%割引(900km超の場合)となります。ただし,ETC車載器を搭載した車両が対象です。

  実験実施期間は,平成15年7月19日〜平成16年1月18日(予定)です。国土交通省 報道発表資料

基本定着長の式について

コンクリート標準示方書 「9.5.4基本定着長」 において

fbod:コンクリートの設計付着強度で、γcは1.3として、式(3.2.3)のfbokより求めてよい。ただし、fbod≦3.2 N/mm2

上記のような表現がありますが、fbod=fbok/γc と考えて良いのでしょうか?(昭和61年版・コンクリート標準示方書の該当個所を読む限り、そう思えます)
はっきりした式が示されていない為、fbod=fbokで良いように受け取れます。
出来れば、示方書の文章を直した方が良いかもしれません。

コンクリート標準示方書中の「下側」という表現について

コンクリート標準示方書構造性能編(2002年版)について。

 9.5.5 基本定着長 (136ページ)

 c:主鉄筋の下側のかぶりの値と定着する鉄筋のあきの半分の値のうちの小さい方

上記の説明文において、「下側」と表現されていますがこれはどういう意味でしょうか?
仮に梁部材の場合、下面側鉄筋の場合は下側でも良いかと思いますが、上面側鉄筋の場合は鉄筋の上側をかぶりとする、と考えて良いのでしょうか?