今回のテーマおよび論点
「製造現場における人の変化にどう対応するか」
デジタル化(digitalization)による新たな産業革命の時代を迎え,産業構造は我々の想像を超えるスピードで変化し始めている.歴史的に見ると,これまで人間の「役割」は,進歩する技術が人間の能力を代替・補完することによって生産性を向上し,進化してきた.18世紀の産業革命により「肉体労働(マッスル)」が機械に代替され,「知的労働(ブレイン)」へとシフトし,現在はその「ブレイン」が人工知能(AI)に取って代わられる時代となっている.「知識(ナレッジ)」の量を誇るだけで,「価値(バリュー)」を生み出さない役割は,やがてAIに代替される可能性が高い.
長期的には,AIも人間並みの高度な価値判断や意思決定ができるという領域に達するかもしれない.しかし,それにはまだ時間を要することであろうから,人間の役割は,高度な価値判断や意思決定,創造性の発揮など,機械には代替されにくい価値の創造にかかわるものへとさらにシフトしていく必要がある.
2030年以降におけるデジタル化による新たな産業革命は,個人にとっては役割(仕事)を奪う脅威と捉えられがちであるが,実際には多様な役割(仕事)を自由に選択し,ワーク・ライフ・マネジメントを行いながら,様々なことに挑戦できるチャンスでもある.こうした変化の時代を成長の機会と前向きにとらえ,今すぐに対処していく必要がある.
この変革期にあたり,皆さんと以下の課題を考えてみたい.
課題
1.技術および技能の伝承は,どのようにすればよいか.
2.AI・ロボットと人の役割をどう考えるか.
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【開 催 日】 2019年5月11日(土)10.00~17.00
【定 員】30名,定員になり次第締め切ります.
【会 場】東京工業大学キャンパスイノベーションセンター東京 5階501室(港区芝浦3-3-6)
【会場URL】http://www.cictokyo.jp/access.html
【参加費(資料代含)】日本機械学会会員3,000円,会員外5,000円,参加費は当日会場にて申し受けます.4月24日までに,お申し込み下さい.
【申し込み先】
「No. 19-43 第22回リーダーを目指す技術者倫理セミナー参加申込み」と題記し,(1)所属学協会,(2)氏名,(3)勤務先・所属,(4)年齢,(5)E-mailアドレスを明記の上,E-mailにて下記までお申し込み下さい.申込後,事務局より申込受付完了通知(メール)をお送りいたします.
※事務局より連絡がない場合は,お手数ですが下記問合せ先までご連絡下さい.
【申込先・問合せ先】 日本機械学会 技術と社会部門(担当職員 大橋 江利奈) E-mail:ohashi@jsme.or.jp/FAX(03)5360-3508