鋼材を塗装(C-1塗装系)仕上と溶融亜鉛メッキ(HDZ55)仕上と比べるとどちらが優位か教えてください。

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砂防ダムに小水力発電所を作るのに、通路・放水路周りに鋼材を使用するのですが、工場塗装(C-1塗装系)と溶融亜鉛メッキとでは将来の維持管理費(塗装の塗替え)等を考えた場合、どちらが耐用年数が長いのか、トータルコストが安いのか、塗装の良否・メッキの良否、どちらにしたら優位なのか判りませんので教えてください。
ちなみに、通路は水がかかることはないですが、放水路周りの鋼材はしばしば水がかかります。
塗装とメッキでは、実行予算上発注者の予算の3倍かかるのが工場塗装で、2倍でおさまるのが溶融亜鉛メッキなので、できれば溶融亜鉛メッキで仕上たいのですが、耐食性・耐用年数・経済性等を考慮するとメッキのほうが優位である根拠は何かないでしょうか。

コメント

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どの程度の塗膜厚(塗装)や基準付着量(メッキ)で計画され,施設の耐用年数をどの程度見込んでいるか不明ですが,想定されている環境下で比べると圧倒的にC-1塗装系のほうが耐久性があるのではないでしょうか。
あと,塗替えを考えた場合,C-1塗装系は現場での塗替えが可能だと思いますが,溶融亜鉛メッキは工場での再メッキとなります。ちなみに,建設当時から常温亜鉛メッキ仕様とすれば,再メッキは現場で行うことが可能となります。
その他,放水路周りの鋼材はしばしば水がかかるみたいですが,この水に微細土砂などの摩耗の原因となるものが含まれるのでしたら,耐摩耗性に対する確認も必要かと思います。
以上のことを踏まえて,ライフサイクルコストを確認されてはどうでしょうか。

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 何か誤解されたコメントがあるようなので・・・また質問者も塗装そのものの仕様を理解されていない・・・

 まず耐用年数とメンテナンスのことは分離する必要があります。また、積算上の価格と実勢価格に乖離があることも全く別のお話です。

 単に、初期の防錆性能を仕上げ塗装色を考慮しないで比較すれば、溶融亜鉛メッキが間違いなく優位です。ただし仕上げ色がある場合、亜鉛メッキ上に重ね塗りするには特殊なプライマーが必要で、仕上げ塗料も選択が限られます。しかしC-1系との比較なら同等の仕上げが可能です。

 二重防蝕しない(亜鉛メッキのみで仕上げ塗装無し)場合、若干防蝕性能は落ちますが、それでも単にメンテナンス無しの塗装と比較すれば、比較するまでもない程防蝕性能はメッキのほうが上回ります。
 
 常温メッキとは、メッキに類似した効果を塗装で期待できる方法で、一般には商品名(ローバル)で呼ばれる下塗りの塗装を呼称します。ただメッキとは異なり被膜付着力が弱いので、上層に保護塗装が必要です。この場合、一般さび止めよりは耐用がありますが、一定短期間でのメンテナンスが必要です。

 ここまででおおよそはご理解いただけたと思いますが、全塗装にしろ、メッキ+塗装にしろ、有る程度のメンテナンスは必要ですが、一般錆止塗装の場合には基層からの塗り直しがメンテナンス毎に必要であるにに対し、溶融亜鉛メッキの場合にはメッキ面上塗り部分だけの塗装で済みますのでメンテナンス費用はメッキのほうが安価で済みます。

 一般にはですが、メッキのほうが高価ですが、メンテナンス費用を考慮すると総合的にメッキに優位性があると言われています。

 工場で上塗りまで仕上げるならC-2又はC-4になるはずです。確認下さい。

 メンテナンスのある塗装と、メンテナンスしないメッキの防蝕性をを比べるのは無意味ですが、メンテナンスしている方に必ず優位性があります。もし優位性がなければ、有効なメンテナンスが行なわれなかったに過ぎません。総合価格ではどちらが優位か不明ですが、メッキにして塗装をせず、メンテナンスを省略する方式は設計意図としてよくあります。

 付着量を550g/m2 の仕様ならおそらく25年の耐用年数が期待できます。
 これは機械などの平均経済的耐用年数を十分満たすと思われます。

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貴重なご意見ありがとうございました。塗装については、全くの素人です。設計がC-1塗装系となっていて、この歩掛が工場塗装の歩掛(エアレススプレー塗)です。この為現場塗装する足場もありません。
C-1塗装系とは、上塗りを現場塗装する仕様なのでしょうか。発注担当者に聞く前に自分が知識を得たいと思いますのてC-2、C-4塗装系との違いが判る資料等がありましたら教えてください。
また、溶融亜鉛メッキした鋼材に仕上塗装する場合は、特殊なプライマーや仕上塗料等の仕様がどこかにあれば文献・HP等を教えていただけないでしょうか

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参考
日本溶融亜鉛鍍金協会
鋼道路橋塗装・防食便覧
日本塗料工業会
橋梁技術者のための塗装ガイドブック