放射能汚染を利用しよう 路盤への水の浸入量の推定(1)

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 福島第一原発の事故により放射能物質が広範囲に撒き散らされ大変な被害が発生しています。しかし、起こってしまった事は元には戻りません。この事を利用することを考えましょう。
 地すべり箇所では水抜きボーリングを行っていますがその水がどこから来るのかわからない場合が多い。そこで、放射能汚染水の流出状況から、対策範囲について有効な知見が得られるかもしれません。今、検査をしようと思うと費用が捻出できなくても、流出水を採取して水のサンプルを保存しておけば、1年後には検査費用が大きく下がり貴重なデーターを得ることができる可能性が大きいと思います。
 5年ほど前に東北自動車道と八戸自動車道を通ったとき、低温クラックとみられる横断クラックが多数発生していました。そして、そこから多くの水が流れ込んでいました。水の影響は、路盤・路床にまで及んでいるのではないかと思われました。
 市街地においても排水性舗装が多く見られるようになりました。上下水道等の埋設後の復旧を排水性舗装でおこなわれるようになってきました。深く掘った後の埋め戻しを埋設前と同じように行うのは難しく、どうしても舗装に不陸が出てしまいます。この不陸箇所の基層以下のアスファルト層には程度の差はあれクラックが生じ、水が浸透してしまいます。それに伴って、クラック箇所には、放射性物質が深さ方向に集まっていると推定されます。もしかすれば、掘ってみなくても解かるほど放射性物質がひびわれ箇所に集まっているかもしれません。ぜひ、確認していただきたいと思います。