液状化は全層が液状化するか

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会員ではありませんが、たまたまこの掲示板をみて、疑問に思っていることを質問させていただきます。
液状化について素人ですが、いろんな文献に当たりました。

軟弱な沖積砂礫層が厚さ20mほどあり、耐震設計を行うにあたり、示方書どおりに設計しますが、

果たして全層が液状化するのか、という疑問が湧きました。

・産総研寒川氏(2015)は、1.深度1,2mまでしか液状化は認められない。
 2.液状化層の下位の地層は乱されていない。

深層混合処理工法やサンドコンパクション工法では工費がかかります。浅層を対象にした工法であれば、経費が安くなります。

振動実験が望まれ、その結果を基準書に反映してほしいものです。基準や学会の動向には承知いたしておりません。
なので的外れの質問かもしれません。その節はご容赦ください。

コメント

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今の道路橋示方書によれば、液状化の計算はボーリング1mごとに採取した試料を基に計算しますので、
20mをいくつかの層に分割すれば、その層のみを改良すればいいかと思います。

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ご回答ありがとうございます。ちょっと質問が悪かったようです。深度9mまでのN値10以下、深度10~19m間のN値10~19です。おおよそ、
深度10mまでのL1地震動でFL=0.74~0.99、深度19mまでのL2地震動のFL値0.3~0.5です。PL値は40~50で、液状化が極めて高いと判定されます。
全層改良すると工費が高くなります。できれば浅層改良したいのです。なので液状化深度は表層部の数m範囲であるといった情報はないのでしょうか。

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地盤工学会,浅層盤状改良による宅地の液状化対策の合理的な設計方法の研究,平成24年9月
国交省,宅地の液状化被害可能性判定に係る技術指針平成25年2月
などが参考・取っ掛かりになるかと思います。
地表面や道路・表層基礎などの被害状況は、表層の液状化程度が決定要因となる・中深度より下が液状化しても影響しない…といった学説は古くからありますが、これがようやく規準化され実務で使われつつある、といった感じですね。
造成や基礎の許認可などにおいて、国交省指針内の判定図で「A(顕著な被害の可能性が低い)」だから大丈夫、旨の説明で通ってるのは見てます

他方、従来は非液状化層とされてた細砂シルトや20m以深でも液状化発生を確認した、表層から解らなくとも中深部で液状化していた、旨の調査研究結果も複数あり、杭などの設計では液状化の判定方法が変わりつつありますね

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ご回答ありがとうございました。非常に参考になりました。

1宅盤の液状化対策は、浅層の被圧地下水を抜くことで対処しているようです。工法もたくさんあります。
2【20m以深の深部で液状化していた】という調査結果については知りませんでした。論文を調べてみます。その機構に興味が湧いてきました。