擁壁の裏込め土の必要性

セクション: 
|
ユーザー 匿名投稿者 の写真

土木初心者です。
重力式擁壁を施工する際、切土とセットのイメージがあるのですが、あれはなぜでしょうか?
地山を安定させるためだけなら切土のみで良いと思うのですが、、、
また裏込め土をする意味も分からず、裏込めをせずに擁壁をおいた方がポケットがあり、切土面が崩れたときに
擁壁背面に土砂がたまるので、そちらのほうが良いと感じるのですが、、、

長々とすみません。質問を下記にまとめます。
①裏込め土を擁壁背面に行う理由(排水が良くなり土圧が減るなどではなく、そもそも裏込めをする理由。なせ隙間が空いていてダメなのか)
②切土のみではなく擁壁を設置する理由

以上、ご教授いただきたく、宜しくお願い致します。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

①切土法面が崩れるから。(急傾斜のり面の待ち受け擁壁とかは落石のためのポケットあり)
②質問の意味が分からない。

そもそもの考え方がおかしい。現地状況(現況のり面勾配、土質、保護対象等)を考慮し、対策工法を検討するもの。
重力式擁壁が必要だから計画するのではないのか。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

質問意図が分かりにくかったですが、感覚的な回答をします。
①②ともに裏込め土がないと背面土砂の適切な勾配を保てないのではないでしょうか。
擁壁背面がスカスカだとそこに土砂やごみやらなんやら流れ込んでも具合悪いですよね。
普通土砂を埋め戻した後、転圧・締固めがあり適切な密度に仕上げます。
ポケットにしておいて流れていっただけでは緩いままです。
均一な土質材料にもならず偏ってしまいかねません。
あとポケット状に放っておくとそこから雨などから掘れていくんじゃないでしょうか。
そもそも擁壁は背面の土砂を止めるために造っているのに、裏込め土を入れない可能性などないのでは?と思います。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

追記ですが、

例えば
切土するから重力式擁壁を設置する。
ではなく
切土して背面がもたないから重力式擁壁を設置する。
という認識を持てば裏込め土を入れなければならないと考えられるのではないでしょうか。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

ご返信ありがとうございます。
切土して背面がもたないから重力式擁壁を設置するという認識なのですね。
逆に言えば、切土のみで背面がもつ場合は擁壁は不必要ということでしょうか?

ユーザー 匿名投稿者 の写真

下記に虹製品屋さんが記述してくれていました。
ご対応ありがとうございました。

ユーザー 虹製品屋さん の写真

①擁壁は土を止めるための構造物ですので、裏込土があることが前提ではないでしょうか。
②土が安定勾配で成立していたら擁壁は必要ありません。

他の方も記述されていますが、裏込土がなかったら流入してきた土砂をためることが出来ますが締固めをしていないので緩いです。流出の恐れもあります。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

ご返信ありがとうございます。
締固めをしていないので緩いというのは、ポケットにたまっていった土砂が締固めをしていないので
切土法面を抑える力がないという認識で良いでしょうか?
また流出とはどういった状況でしょうか?

ユーザー 虹製品屋さん の写真

#9052 でその記述がされています。
雨が降ったりしたときに背面土が端部からこぼれないかということと、あとは洗掘ですね。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

そもそもの視点がおかしいから考えが纏まらないのだと思います。
擁壁はなんのためにあるか・・・・1.切り土道路においては切り土法面を切っていくと用地にはみ出すため、擁壁を立てて法面の位置を変えるためにある。=法留め擁壁 2.切り土法面から転石が落ちてくるので、これを道路上に落ちるのを阻止するために、重力式擁壁を建てて転石をキャッチする。=落石防護擁壁

1は裏込め土を入れるし、2は裏込め土など入れません。

擁壁の使い方は1パターンだけではないと言う事です。これを理解すれば疑問は解けるはずです。

ユーザー 中筋 智之 の写真

 皆様からの回答について,理論・実験・設計の点で以下に補います.
 文面から,風化岩が落石する条件でなく,傾斜地での宅地や道路側方の粘性土又は砂質土が主働破壊しない様にするRC擁壁が対象と私は読み取りました.
 傾斜乾燥砂地盤の安息角は,N値=20の礫混り砂では,大崎の式に拠る内部摩擦角φ=15+(15N)^0.5≈32°未満です.不飽和砂ではメニスカスを形成しsuction
(負圧)に拠り或る程度自立しますが,乾燥又は飽和すると崩れます.
 摩擦係数はμ=tanφで,(動摩擦係数)<(静止摩擦係数)(文献1),即ち,地震時には常時よりも安息角が小さく成ります.
 粘性土の場合,限界(自立)高さH_c[m](文献2)は,
 H_c=(4c/γ_t)tan(45°+φ/2).
 此処に,c:粘着力[kN/m^2],γ_t:土の湿潤単位体積重量[kN/m^3]
 粘土は乾燥時に圧縮されて固まりますが,含水比が液性限界を超えると液体状に成ります.
 従って,供用期間に切土のみでは崩壊するriskが高い箇所に倒立T形擁壁を設け,下記の設計条件(文献3)から土を裏込めする必要が分かると思います.
・住宅では上載荷重98kN/m^2を考慮し,鉛直壁摩擦角はδ=φ_1/2(φ_1:裏込め土の内部摩擦角)で,常時・地震時の主働土圧係数を求める.
・剛体安定に対し,転倒・滑動・鉛直支持に対する終局限界状態を検討する.
・擁壁自重及び鉛直壁仮想背面とfooting踵版との間の土重量を求め,常時・地震時の鉛直壁・footingの曲げ・剪断耐力・ひび割れを照査する.
参考文献
1)物理基礎,数研出版
2)Terzaghi:Theoretical soil mechanics,1966.
3)岡村甫・前田詔一:鉄筋コンクリート工学,1995.1

ユーザー 中筋 智之 の写真

 上記で,(擁壁背面が)住宅では(裏込め土への)上載荷重9.8kN/m^2を考慮するに訂正致します.

ユーザー 匿名投稿者 の写真


・道路事業においては安定勾配で切土出来るなら擁壁は設けません。地形や用地買収の制限から切土ができない場合に、擁壁を設けます。
・ポケットを設けるのは、崩壊土砂を補足する目的で設けるもので急傾斜地事業で行うもので、目的が違います。この場合には、擁壁に衝撃力や土砂が堆積した場合の土圧を考慮する必要があります。
・道路事業の場合には、上記制約から地山を掘削して擁壁を設ける横断計画になるのが一般的です。作業土工としては6分勾配程度で掘削するのが一般的ですので、そのまま放置すると危険です。そのため抑え盛土的に裏込めを入れます。
擁壁工指針からは一般的には地山は安定していると仮定して土圧としては、裏込め土の土圧を考えるようです。
❷切土だけで安定勾配が保てるのなら擁壁は不要と思います。ただし、用地買収費やのり面保護工が要りますので費用比較する必要があります。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

詳細な設計図を書いて身近にいる先輩方に
図面をみてもらいなさい
どこがおかしいのか鮮明になるでしょう