コンクリートの中性化について

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建物の老朽化状態におけるコンクリートの中性化について質問いたします。
【詳細】
築年数51年 RC造
圧縮強度 14.2N/ ㎟
調査年度 平成15年 
中性化深さ 34.4mm
中性化定数6.28
中性化現状推定値43.5mm
※土木学会の「コンクリート標準示方書」を参考に、過去の調査結 果から現在の中性化深さを推定し、現状推定値を算出しました。
〈算出方法〉 定数=中性化深さ/√調査時の築年数 現在の中性化深さ=定数√築年数
コンクリートのクラックの補修履歴あり

上記の建物に関しまして、解体改築を提案しましたが、安全性に問題ないとの見解で改修工事予定の物件がございます。
中性化は雨水の侵入がないかぎり中の鉄筋が錆びることはないとの見解であり、耐震性には問題ないとのことでした。
こちらに対して専門家の意見をお伺いしたく投稿させていただきました。
何卒、ご回答よろしくお願い申し上げます。

コメント

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中性化しても水がなければ錆びないというのは正しいです。
ただ、水を完全に防げるかというと難しいと思います。

一方、中性化してるから即解体というのも乱暴かなと思います。
はつり調査で鉄筋の状態を確認するのも手だと思います。
中性化が進行していても鉄筋が錆びてない状態であるなら、
中性化を回復させる性能を持つ表面含浸材を塗布するのが個人的なおすすめです。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

建物解体という判断は、施主にとって大変な問題です。鉄筋が錆びているか、錆の程度はどの程度か?、鉄筋腐食率は?、断面欠損しているか? 推定でなく「はつり」により確認するとともに、更にどの範囲が「鉄筋腐食している可能性が高いか」、自然電位法等で推定することも必要です。その上で、補修費用の概算と今後の供用可能年数を説明して判断していただくと良いのではと思います。
基本的な調査を行なって判断し、施主に説明することが必要だと思います。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

鉄筋腐食している箇所は、中性化部分を除去するため断面修復工を行うのが基本と思いますが、まだかぶりコンにクラックがなくて範囲が広範囲の場合どうお考えでしょうか?

ユーザー 匿名投稿者 の写真

今後何年持たせたいかと言う事が大切だとは思います。
持たせたい年数と中性化予想深度とのバランスです。
来年度まで持たせたいのであれば無対策で持つのでしょうし、あと50年後まで持たせたいとなると取り壊しか毎年補修のコストパフォーマンス性の比較です。
流石にあと50年とは言わないでしょうから、20~30年と言ったところだと思います。
であれば、毎年補修をする方が安いとは思います。(建材に隠れて補修しにくいところは対策が必要ですが)
但し中性化になる事で鉄筋腐食するわけでは無いですね。
コンクリートクラックが入り、なおかつ鉄筋まで中性化が至っていると錆びるという事です。

中性化深さ、H15調査時は34.4mm。現在は推定43.5mmは概ね合っています。(H15年次の中性化の進みが早すぎやしないか?とは感じます)
鉄筋かぶりがどれほどあるのか分かりませんが、また、ひびわれ度合いも分かりませんが、中性化はあと何年で鉄筋まで達するかで、何年は安心できると言う事は言えると思います。
ただ、鉄筋錆びの大きな要因はひびわれです。この状況に起因すると思います。