橋梁設計における活荷重の考え方

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知識の乏しい地方公務員です。よろしくお願いいたします。

改めて、「橋梁設計における活荷重の考え方」について質問いたします。

このHPを検索すれば、既に同様の質問をされておりますが、改めて質問いたします。

http://jsce.jp/pro/node/3405

http://jsce.jp/pro/node/3192

道路橋示方書における活荷重は、現在は25tとし、以前は1等橋は20t、2等橋は14tとして設計しておりました。

質問は3つあります。

質問1 : 2等橋で20t車両が走行することが可能であるとする、構造計算上の考え方からの回答について。
質問2 : 1等橋で25t車両が走行することが可能であるとする、構造計算上の考え方からの回答について。
質問3 : 2等橋で25t車両が走行することが可能であるとする、構造計算上の考え方からの回答について。

既にある質問の回答から、「通行できない橋ではない」と言うのは判りましたが、具体的に構造力学的に説明をする際にどのような回答とすれば良いのかが判りません。
1等橋と2等橋との違いは、「大型車交通量が多いか少ないか」なのかと思いますので、全く走らないことは想定していないはず。
と言うことは、2等橋であっても計算上は20t車が走っても問題無いとする方法になっているはず。
そこで、大型車交通量が多いか少ないかの頻度で設計の考え方を決めているが、そのことをどのように構造計算上表現しているのか。
もっと言うと、走行の頻度が少ないと言っても場合(2等橋)でも、どの程度までを許容しているものなのか。
また、更に言うと、現在は25tで設計されているが過去に架設した1等橋・2等橋であっても通行が可能か。また、可能であればなぜ可能か。

ここにこうした質問に至ったのは、議会質問でこのような内容に類似する質問が想定され、私より土木の知識の無い方々(議員)にどのように判りやすく説明すれば理解(イメージ)してもらえるものかと思い、メールした次第です。

知識の無い方に説明するのだから、設計の考え方の根本を理解しなければ説明も難しいだろうと思いまして、既にいくつか同様の質問が目に付きましたが、改めて質問させていただきました。

上記の質問について、構造計算上の考え方からどう大丈夫なのかをお教えいただければ幸いです。

よろしくご教授をお願いいたします。

コメント

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設計活荷重体系を決める場合に検討されていますが
その内容は公開されていません
地方庁等の議員の立場で説明される説明書が必要ならば、道路法道路構造令道路橋示方書の国土政策研究所等に
行政マンとしての公的な質問状をだされて回答を得られ方がよい

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コメントを頂きました、ありがとうございます。

確かにこうした場でお尋ねする内容ではないのかもしれませんが、
「単に計算上○○な設計条件となっていることから、結果として○○となる」
と言うような、コメントをいただければ幸いに思うのですが・・・。

設計の根本の部分がどうなんだろう?、と言えば確かに「国土政策研究所等に・・・」となるのでしょうが、実務に直接携わっている方の経験からコメントをいただけませんでしょうか?

ユーザー 匿名投稿者 の写真

橋梁の静的耐力は、設計活荷重の1.7倍~3倍あることが分かっています
道路橋示方書にはそのことを荷重係数で表現した部分があります
平成14年度 道路橋示方書Ⅲ2.2(3)、Ⅱ3.2および11.3.2・・・を見られたし

・・・まーそれでも 道路橋示方書Ⅰの荷重列をどのようにして決めたのかが理解できなければ
なのが安全なのか理解(質問者が説明できなければ意味がない)できないと思います
TL-20 TL-14 B活荷重 A活荷重とか言う橋梁の設計荷重と言うのは現実にある交通ではなく
1車両の最高限度が20t 14t 25tが並列して他の自動車との組み合わせを考えて あみ出した
・・・現実にあるのは殆どありえないが・・・耐久性と言うパラメーターを加味した
想定上の荷重であるということです
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行政耐荷力照査法以外に
既設橋梁の耐荷力照査・・作成者不明
これは・・・・TL-20からB・A活荷重(H6)に移行するときに、TL-20またはもっと古い橋梁の耐荷力
と維持管理・・・B・A活荷重を通過させてもよいかと言う判断に道路管理者が使用した参考資料があります  
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今の道路橋の道路橋示方書はみなし設計法です
橋の構造計算を行う場合に・・・・TL-14と指定された場合にTL-20はどうかと言う様な計算はしませんし、求められません
また、そのような方法は道路橋示方書には示されていません
道路橋示方書Ⅰには交通量とか大型車の混入率とパラメーターはありませんし、そのパラメーターと耐荷力耐久性の照査
の方法も示されていません

もし算定するするならば
交通量調査結果等を用いて、荷重列を決めシュミレーションを行えば可能です
荷重列を決めれる交通データーを持っている機関でないとできません
但し 相当の労力と費用が必要です

ですから、道路法の管理者に確認された方がよいのです

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構造力学的には設計荷重形態が違う場合には、橋桁断面の再計算を推奨します。
それは橋が受ける荷重重量が同じであっても、形態によって発生する断面力が違うからです。

活荷重の形態が違うものをton数だけで通行可能か判断できる構造設計者は存在しません。
1等橋2等橋の頃は線荷重(集中荷重)が混在しており、今のAB活荷重(等分布荷重)とは違います。
それでも無理矢理ですが、車道幅5.5m、AB活荷重の主載荷載荷長10mに合わせて比較します。
何故に車道幅5.5mで比較するのかは道路橋示方書をお調べ下さい。

現行の道路橋示方書での主載荷荷重p1(支間長≦80m、せん断力を算出する場合、衝撃係数の考慮なし)
B活荷重:幅5.5m×載荷長10m×等分布荷重12kN/m2÷9.81≒67ton
A活荷重:幅5.5m×載荷長 6m×等分布荷重12kN/m2÷9.81≒40ton
ただし、1橋につき1組です。
1等橋:5ton/m×幅5.5m+幅5.5m×載荷長10m×等分布荷重0.35t/m2≒47ton
2等橋:1等橋の70%≒41ton
これは車道幅5.5m限定のとても危険な比較なので、この場の説明のためと思って下さい。
念を押しますが、1橋につき1組です。

これだけを見て「何だ、今はこんなに耐えられるのか」とは簡単に思わないでくださいね。
しかし、1等橋2等橋の頃に設計された橋を今の荷重で照査する必要性は感じられると思います。

橋と一概に言いますが、幅員構成、支間、桁高、桁配置など様々な要件があり、
同じ橋は存在しないので個々に設計(主桁断面形状決定など)が行なわれております。
コンクリート桁のように標準的断面は存在しますが、上記条件により各桁の持つ余力が違います。

例えば、支間長25mの単純橋に前輪と後輪の軸方向間隔が25m以上の25ton車が1台だけ通過するとします。
前輪と後輪の軸重を同じとすると、車両通過時に前後輪が同時に橋に載ることはありませんから、
橋が受ける最大荷重は12.5tonとなります。
では、前輪と後輪の軸方向間隔が25m未満の場合は前後輪分を橋が受けるので、
橋が受ける最大荷重は25tonとなります。
上記のようにタイヤからの重量(軸重)とその間隔によって橋が受ける重量が違いますので、
規格外重量物を積載した車両を通過させる場合などには再照査が必要です。
逆に言いますと、橋の耐力に合わせてタイヤ(軸重)を分散させれば良い場合もあります。

ここまで危険な説明を書きましたが、活荷重は交通調査結果から専門家が決めている数値です。
数値の決め方よりも、どのように道路を管理するかが問題だと思います。
確かに、総重量25ton以上の物を通過させられますが、支間長、軸重配置など諸条件に依ります。
20ton車や25ton車が通れますが、何台も縦列や並列に並べれば橋が壊れます。
道路橋示方書では「1橋につき1組」と記述してある点を決して忘れないで下さい。

最後に、AB活荷重で設計してあっても、メンテナンスが行われていない橋梁は傷んでいます。
それ以前に設計された橋でも、メンテナンスが行われていたり、健全度調査が行われてれば、
橋の崩落などの不測の事態を迎えることは防げると思います。