降雨強度曲線と降雨継続時間の関係について

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ある計画地点における雨水流出量は、Q=1/3.6・C・I・Aで表せます(C:流出係数、A:集水面積[ha]、I:降雨強度[mm/h])が、ここで扱う降雨強度は、通常、ある確率年においての降雨継続時間を変数とする曲線(降雨強度式)となっていて、I=a/(t^n+b)で表されます。
そこで質問ですが、この降雨強度式は、物理学的にどのような現象を表しているのか説明ができません。これは、実際の自然現象(気象現象等の物理的現象)を忠実に再現した式となっているのでしょうか?
この式に基づくと、降雨継続時間(流達時間=流入時間+流下時間)が長ければ長いほど降雨強度が小さくなり、ある計画地点における雨水流出量[m3/s]が少なくなります。
逆に、降雨継続時間が短ければ短いほど降雨強度が大きくなり、雨水流出量は多くなってしまいます。私はこの結果が実際の現象と合っていないように思えてしまいます。
なぜ、降雨継続時間が長ければ降雨強度が大きくなり、逆に短ければ降雨強度が小さくなるのか、実際の現象メカニズムの説明と併せて教えてください。
大変、基本的な質問で恐縮です。

コメント

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 過去の降雨観測値から計算すればそのようになります。

 逆にあなたはなぜ、どこが、どのようにおかしく感じるのですか。
 具体的におかしいと思う現象を説明してください。

 思いますと言われているのは印象ですよね。印象は感情と思い込みですから、他人にはあなたの心の中はのぞけません。

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例えば雨が降ります。すこしの時間降れば、土木屋は心配しません。なぜなら、ふってる雨がすくないからです。逆に、長い時間ふれば心配が大きくなります。ふってる雨の量がおおいからです。おおいと土が水を多く含み斜面の土砂が流れ始めます。災害が発生しやすくなります。降雨強度はあがります。自然でしょ?

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 全くおかしいです。降雨が継続することによる土壌の浸透係数の減少(流出係数の増加)と土壌中の水の飽和による災害は降雨強度とはあまり関係ありません。

 春や秋の長雨後の災害は土木工学としては大きな問題ですが、降雨事象そのものは統計としては独立ですから(実際はそうとは言い切れませんが)長時間の雨は同確率の場合必ず短時間より降雨強度は低くなります。

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・降雨強度式は、理論物理学ではありません・・・パラメーターが少なすぎます
・質問者は何の目的のために知りたいのですかね

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昔上司から聞いたことをそのまま書いてみます。
間違っていたらすいません。

「降雨強度は常に変動しているものであり、降雨時間が短ければ短いほど変動が大きく、長ければ長いほど平均されて小さくなるもの」

だったと思います。
多分「変動が大きい=強い雨が降る可能性が高い」としているのではないでしょうか。
この式ではあくまで降雨強度が算出されるのであって、災害の起きやすさの指標とはならないと思われますがどうでしょうかね。

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多くの方が同じような疑問を感じているようです。

雨の降り方
(1)時間的に降雨強度が変わりますが、短い時間の平均降雨強度、長い時間の平均降雨強度、継続時間の取り方によって平均降雨強度の値は変わります。そこにどのような統計的な法則があるか?
(2)場所的に降雨強度は変わります。広い区域(流域)の平均降雨強度、狭い区域(流域)の平均降雨強度は違います。そこにどのような統計的な法則があるか?
(3)流域の形状、大きさ、勾配、植生、地質などによって洪水到達時間が変わります。そこにどのような統計的な法則があるか?

 以上の3点について取り敢えず研究成果が出ているか調べて下さい。多少のお役に立つことを期待しております。

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ご回答ありがとうございます。

降雨強度式が統計的にコメントいただいた(1)の法則を表していることは理解できます。短時間で降り止む雨の降雨強度は大きく、長時間降り続く雨の降雨強度は小さい傾向があることは、自分の実体験からも理解できます。

また、統計的に広い区域に降り続く雨の降雨強度が大きく、狭い区域に降り続く雨の降雨強度が小さい傾向があること(コメント(2))も、実体験から理解できますが、このことは降雨強度式では表現されていないのではないか?降雨強度式はあくまでも降雨継続時間のみによって表現されていて、広い、狭いという条件は、この式に考慮されていないということにまず疑問を感じています。

さらに、降雨継続時間=洪水到達時間(流達時間)とすることに疑問を感じています。
統計的に(3)の傾向があることは理解できます。
一般に洪水到達時間は対象区域(流域)が広いほど長くなり、狭ければ短くなりますが、対象区域が広くても(洪水到達時間が長くても)、降雨継続時間が短い場合があることや、逆に対象区域が狭くても(洪水到達時間が短くても)、降雨継続時間が長い場合があるのではないか?ということに疑問を感じています。
特に前者の場合では、実際は、降雨継続時間が短く、降雨強度が大きい場合、計画(理論)上は、対象区域が広いため洪水到達時間が長くなり、降雨強度も小さくなってしまい、危険側の排水施設設計となり得ないか?心配です。

どうかもう少し、説明(ヒント)を私にいただけませんでしょうか?

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 何かポイントが逆になっているように感じますが・・・

 まず、短い時間の場合、多量の雨が降ることがたびたび起きます。
 しかし、多量の雨が長く続く確率は小さくなります。
 ここまでは宜しいですか。

 対象区域が狭くて流達時間が短い場合、それより長い時間雨が降ってももう流れ去ってしまいます。
 対象区域が広くて流達時間が長い場合、当然洪水のピークがくるまでに時間がかかるのですから、その長い時間多量の雨が降る確率は少なくなります。

 流達時間はその区域の特性です。降雨強度も同様にその区域の特性です。
 しかし確率計算ですから不思議なことが起きます。
 百年に一回の確率の雨が百年間に二回降る確率はどの程度だと思われますか。

 確率は各々独立です。また百年もたちますと気候自体が変動して実を言えば百年間の計測値は今後百年の降雨の推定値に使うには問題があったりします。ですから気象庁でも平年値を出すのに、過去のデータを総て平均したりしません。基準は忘れましたが現在より一定期間以上の古いデーターは無視します。

 また降雨強度式は経験式で、適用できる面積とか流達時間に範囲があります。それ以上でもそれ以下でも統計になじまない大きな変動がでるので使えないようです。

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 質問者はトーマスプロットなりハーゼンプロットなりをご自分でプロットされると理解できると思われます。
 プロットの上や下は直線にならず曲線になることがおおいものです。

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合理式 Q=1/3.6×f×r×Aにおけるrは降雨強度ですが、言い替えると
その地点のピーク流量を求めるのですから、rは洪水到達時間内の
雨量だと思います。
つまり、洪水到達時間が
2時間の場合で、2時間雨量が100mmであれば
 Q=1/3.6×f×(100mm/2h)×A
なわけです。

このrに確率雨量を用いる場合は、
確率統計処理、或いは降雨強度曲線を作成していくために
単位を降雨強度としているものかと思います。

いずれにしても、実現象としては、
到達時間(降雨継続時間)が長ければ、累加雨量は
増えますが、時間あたりの雨(降雨強度)は
小さくなるかと思います。

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 私も、質問者と同じ問題にぶつかりました。そして、この質問内容に共感できます。
なんで、長い雨が降った方が降雨強度が下がるのか?と疑問におもってネットで検索してみると以下のように説明されていました。

「--参考(1時間雨量と1時間降雨強度の違い)--
 1時間雨量と降雨強度は、ともに単位はmm/hrで表わされます。違いは、1時間に降った雨(1時間雨量)と、この勢い(強度)で振り続ければ1時間相当で○○mmになるであろうと言う雨(1時間降雨強度)の違いです。 車で言えば、1時間に走った距離と走っている途中のメーターが示す速度との違いのことです。」

つまり、私も降雨強度の意味自体を十分に把握していなかったので、質問者と同じく降雨継続時間が長くなれば降雨強度が上がるだろうと勘違いしていました。こういうことなのでは・・・

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私も同様の疑問を持ちましたが、こんな感じなのかと思います。

たとえば降雨継続時間が5時間である場合、5時間のうちずっと高い降雨強度(時間50mmとか)で雨が降ることは考えにくく、一時的には高い降雨強度で降っていたとしても、平均的にならせば降雨強度はそこまで高くならない。一方で、20分間だけ降る場合、積乱雲からくる夕立のように一気に降るような雨が統計的には多くしたがって高い降雨強度となる。いかがでしょうか。