水路の土圧力

セクション: 
|
ユーザー 匿名投稿者 の写真

土地改良事業の水路の設計業務をしておりますが、山岳部に近接した水路には、山側の土圧力を考慮するべきという意見を頂きました。
しかし、地山の状態は長年安定している状況です。ちなみに45度くらいの勾配です。

水路天端横に、ステップ50cmをとって地山にぶつかるといった断面です。

この場合、土圧力の算出の仕方はどのように行ったらよいのでしょうか?
文献を調べてみましたが、ぴったりと合うような公式が見つかりませんでした。

よろしくお願いします。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

 これは、やり方はいろいろあると思います。設計者の工夫と技術上の判断が必要です。面白い問題だと思います。

?クーロンの土圧式
 クーロンの土圧式では背面地盤の傾斜を計算できます。ただし、構造物天端から斜面の傾斜角 が一様な場合だけです。背後地盤の形状を一様と仮定して計算して見る方法があると思います。
?試行クサビ法
 道路土工の擁壁では、試行クサビ法を用いています。構造物及び仮想背面の下端からすべり面の角度を指定、もっとも危険となる角度を求める方法です。任意の背面形状で計算できますが、計算ソフトが必要になるかも知れません。(簡単な形状なら表計算ソフトを用いることもできるかも知れませんが・・・)

?上載荷重と仮定する。
 構造物の背後を水平地盤と考えて、それよりも上に出た土塊の部分を天端に作用する上載荷重として扱う方法もあると思います。この場合、作用させる上載荷重を安全側に設定した方がよいと思います。

 余談ですが。背後に山が迫っている場合には、土圧だけでなく、降雨時に水圧が作用する場合があります。(陸上の擁壁ではあまり、背面に水圧を作用させる設計をしないようですが。)背後の地形を見て、場合によっては、背面に排水工を設置したり、設計段階で水圧を考慮しておいた方が良いこともあります。 

ユーザー 匿名投稿者 の写真

 ?上載荷重と仮定する。
 これに追加ですが。構造物の下端から地表面に交わる位置まで、主動崩壊線を引いて、崩壊線よりも構造物側にある部分の土塊重量を天端位置での上載荷重として扱うということです。?や?の方法と比較して、危険な計算結果にならなけば問題ないと思います。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

質問者です。ご回答有難うございました。

私も、ご回答頂いたような土圧力計算の手法が考えられるのではないかと思います。

しかし、今回のようなケース、自然斜面(法先ははるかに上)横に設置する水路(内空高1M程度)のものに、斜面部の土圧力を考慮するのは、過大設計になるような気が致します。

切法面の横に設置する場合は土圧力を考慮するべきかとも思います。

擁壁と小規模な水路に同じ土圧理論で、設計することに無理(不合理)があるとも
考えられます。

どうなんでしょう?

土地改良事業の設計基準を作成された方は、どう思います?

また、土地改良の水路設計をされている方の見解もお聞きしたいです。

よろしくお願い致します。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

 #2076です。

 道路土工の擁壁工指針では地山が長期間安定している場合には、地山の部分の土圧は
考慮しないとの記述があります。地山が不安定の場合は、地山を含めた土圧を考えなければ
ならないとおもいますが。確かに私も回答をしながら、過大設計になってしまう気がしました。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

#2076様

ご回答ありがとうございました。