私は23年に渡りコンクリート用型枠に携わってきましたが、円柱型枠にかかるコンクリートの測圧をどう考えるべきかコメントされた文献を見つける事ができませんでした。
円形の型枠にコンクリートを投入した場合、その型枠の外部にバンド状のモノを締め付けて反力とする場合が多いのですが、土木学会の測圧算定式では該当するモノがありません。 これにつき、もしご存じの方がいらっしゃる様でしたら些細な事でもかまいませんので教えて頂ければ有り難いのですが… よろしくお願いします。
次の書籍を参考にして下さい。 改訂三版 標準水理学 本間仁著 丸善(株) 31頁-32頁の練習問題 15. 16. 図2.34 お役に立つと思います。
ご丁寧にありがとうございます。 早速、調べてみます。 長くもやもやしていたので、これでスッキリ解決すれば言う事ないでずか… 機会ありましたらまたよろしくお願いします。
・型枠に作用する生コンによる側圧(測は側です)は構造物が円形であろうが矩形であろうが 極端に小さな形状で無い限り変化することは無いと思いますよ。
コメントありがとうございます。 自分の質問に問題があると思うので、まずはすいませんです。 正確にはコンクリートの側圧その物よりも、その型枠を支持するバンドにかかる荷重の考え方が知りたいのです。 矩形の場合はその反力にセパレータと言うモノを使い、一本あたりの負担面積を考慮するだけですが、円形の場合円周率や半径をどう配慮すべきか? …と、言う所でいつも引っかかってしまいます。 もし、お手間じゃなければまたご意見頂ければ幸いです。
円周方向に引張力=Nが働きます
N=Pw/r×ctc Pw=側圧 r=円周方向に拘束する部材(バンド) ctc=バンドの間隔
N=Pw/r×ctc Pw=側圧 r=円周方向に拘束する部材(バンド)図心位置までの半径 ctc=バンドの間隔
的確な回答ありがとうございました。 よくわかりました。 ご迷惑でなければもう一つ教えて頂けませんか?
この式を用いると、半径が大きくなればなる程側圧も大きくなると思いますが、半径に関わりなく適用する事になるのでしょうか? もっとも、その差に極端な差がない場合の事ですが、私どもでは小さい場合r=1000で大きいとr=15000くらいになります。
以上、よろしくお願いします。
この式を用いると、半径が大きくなればなる程、半径に比例して側圧も大きくなります。半径が15倍になると側圧は15倍になります。側圧の応力は管の肉厚で変わります。 半径が15倍になり管の肉厚も15倍になれば応力は同じ値になります。 応力=力/面積 です。 この場合は引っ張り力になりますので、一般には負の値になります。 ここで、側圧とは全側圧、即ち力そのものです。応力とは単位面積あたりの力です。
回答を出した者より、半径が変わってもPwは変化しません
この式について余り詳しくないのですが、以下のようにならないでしょうか?
N=Pw/r×ctc → N=Pw×r×ctc
導出の根拠を考えてみました。 円筒型枠を縦に置いて、深さ方向に微少単位幅に水平に輪切りしたとします。 (深さ方向の側圧増分を考慮しないため) その円筒をコンクリートごと縦に半分に切って片側の力のつり合いを考えます。 半分に切ったコンクリートの側面には、側圧が作用しています。 その大きさは、2r×Pwです。要するに直径×単位面積当たりの側圧×微少単位幅です。 この力に抵抗するのは円周上の引張力ですから、両端部で2Nです。この場合のNは単位幅当たりの引張力です。
すなわち 2N=2r×Pw です。これを変形すれば上式になるのではないでしょうか。
側圧が同じなら、半径が大きいほど引張力は大きくなりますね。
ところで、Uクリップの過信は禁物です。側圧が大きくなれば、鋼製枠の変形や破断の危険性があると思います。 簡単なところではチェーンとターンバックルを円周上に巻いて、内側はサポートによる補強が必要でしょう。
本当にそうならば、直線の側圧は∞になります
ご指摘の内容が分からないので、ご質問させて下さい。
>直線の側圧は∞になります この「側圧」とは、型枠の引張力Nのことでしょうか?
「直線の」ということは、N=Pw×r×ctc の式で、 半径のrを無限大にした場合、微視的に見て型枠が直線に限りなく近くなること をおっしゃっているのでしょうか?それなのに、「直線型枠には引張は掛かってないぞ!」と。 もしそうであれば、私の反論としてはこうです。 直線には近付きますが、直線には成り得ません。巨視的に見るとどこまで行っても円形ですから。
話を小さくして、酒樽を考えてみて下さい。樽はバラ木を竹のタガでバラバラにならないように締め付けています。円の小さな樽に酒を入れても細いタガで保ちますが、円の大きな樽は同じタガでは保たないと思います。すなわち、rが大きければ、型枠に掛かる引張力が大きくなると思うのです。 N=Pw/r×ctc (コメント#1869) では、rが大きくなれば、タガは要らなくなることになりませんか?
円形型枠はコンクリートの側圧を、型枠同士の引張で抵抗して保たしている物です。rが大きくなり引張力が大きくなれば、セパとフォームタイ、バタ材を使って直線型枠と同様に支保する方が効率的なんでしょうね。
nomkeiさん コメントありがとうございます。 直線の場合…は、概念が異なるので分けて考えないといけませんねぇ もっとも、私どももr20〜30mにもなれば直線とみなし、セパを反力としています。 nomkeiさんの酒樽の理論からすると、rが大きくなるほど側圧も大きくなる…と言う事ですが、何かの文献によるモノでしょうか? また、直線・rで考える値は今まで『カン』で切り替えていましたが適当な基準はご存知ですか? 直線の場合、rに該当する様な壁厚を考慮する事はないのにrを乗じないといけないのもなんとなく理不尽な気がしますねぇ 学会の方で『コレ』って式を提唱してくれればいいのですが…
申し訳ありません、基準については存じません。 円形型枠の経験の少ない私がクドクドと論じてしまって、恐縮です。
>rが大きくなるほど側圧も大きくなる
→rが大きくなるほど型枠同士の引張力(バンドに掛かる力)が大きくなる と、表現したいのですが・・・私の説明が足りないようですね。
セパを反力として使えるのであれば話は違ってきますね。 壁・柱の型枠と同様に扱えると思います。rを乗じる必要は無いように思います。
そぉですか… やっぱり、諸々の基準や内容を示す文献等はご存じないですか…、残念です。 では、土木学会に依頼して表示してもらうしない様ですねぇ とにかくありがとうございました。
>型枠同士の引張力(バンドに掛かる力)が大きくなる… と言う意味は理解しています。 むしろ私の表現がまずかった様です。 また参考になる様な情報を得られる事がありましたら是非よろしくお願いします。
シェル理論で N=Pw×r N:フープテンション(円周方向の力) Pw:側圧 r:半径 は基本的な式です.
円筒曲面の微少要素の力と変形の釣り合いから偏微分方程式を使ったりして導かれますが少々ややこしいですよ. タンクなどは円筒の下端を拘束した境界条件で,これとは異なるフープテンションの式を導出して(鉛直方向に変化がある),設計したりします. このフープテンションを任意のピッチで配置したバンドに受け持たせると考えれば良いと思います.
r=∞は直線であり,円形ではないのでこの式は適用できません. rがいくら大きくなっても円周は繋がっているため引張力が伝わりますが,直線は繋がっていないため引張力が伝わらないという点が決定的に違います.
数式は何を表現しているかを考えて扱わないと,とんでもない結論に行っちゃいますね.
コメントありがとうございます。 基本的なモノだったんですか… 勉強不足でした。 ところで、r=∞は直線…と言うのはこれまでのコメントからも理解しているのですが、rがどの程度大きくなったら直線とみなすのですか? ご存知でしたらまたコメントいただければ有り難いです。
nomkeiさんありがとうございます。 nomkeiさんと匿名さんの議論はまさしく私がお客さんと話す内容そのモノなんです。
この議論の結果、nomkeiさんの式は側圧が大きくなり過ぎる…と言いながら、安全を考慮して…と採用されます。 今後もぉ少し検討しますが、今までの実施工では円周率やrに関係なく単純に側圧のみが作用している様な事も見受けられます。 すなわち、中心点より均等に外へ荷が逃げるだけ、釣り合いの観点から壁厚(r)は考慮しない…と言うモノです。 ただ、この理論はnomkeiさんの式から大幅に荷重が違うので現状では匿名さんのrを乗じたモノを使っているのが実情です。
やはり、難しい問題でなんしょうか?
ようこそゲストさん
お知らせ 話題 用語解説
コメント
#1863 円形の場合のコンクリ−ト側圧
次の書籍を参考にして下さい。
改訂三版 標準水理学 本間仁著 丸善(株)
31頁-32頁の練習問題 15. 16. 図2.34
お役に立つと思います。
#1865 Re:円形の場合のコンクリ−ト側圧
ご丁寧にありがとうございます。
早速、調べてみます。
長くもやもやしていたので、これでスッキリ解決すれば言う事ないでずか…
機会ありましたらまたよろしくお願いします。
#1864 円形の場合のコンクリート測圧の分布について
・型枠に作用する生コンによる側圧(測は側です)は構造物が円形であろうが矩形であろうが
極端に小さな形状で無い限り変化することは無いと思いますよ。
#1866 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
コメントありがとうございます。
自分の質問に問題があると思うので、まずはすいませんです。
正確にはコンクリートの側圧その物よりも、その型枠を支持するバンドにかかる荷重の考え方が知りたいのです。
矩形の場合はその反力にセパレータと言うモノを使い、一本あたりの負担面積を考慮するだけですが、円形の場合円周率や半径をどう配慮すべきか?
…と、言う所でいつも引っかかってしまいます。
もし、お手間じゃなければまたご意見頂ければ幸いです。
#1869 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
円周方向に引張力=Nが働きます
N=Pw/r×ctc
Pw=側圧
r=円周方向に拘束する部材(バンド)
ctc=バンドの間隔
#1870 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
円周方向に引張力=Nが働きます
N=Pw/r×ctc
Pw=側圧
r=円周方向に拘束する部材(バンド)図心位置までの半径
ctc=バンドの間隔
#1872 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
的確な回答ありがとうございました。
よくわかりました。
ご迷惑でなければもう一つ教えて頂けませんか?
この式を用いると、半径が大きくなればなる程側圧も大きくなると思いますが、半径に関わりなく適用する事になるのでしょうか?
もっとも、その差に極端な差がない場合の事ですが、私どもでは小さい場合r=1000で大きいとr=15000くらいになります。
以上、よろしくお願いします。
#1874 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
この式を用いると、半径が大きくなればなる程、半径に比例して側圧も大きくなります。半径が15倍になると側圧は15倍になります。側圧の応力は管の肉厚で変わります。
半径が15倍になり管の肉厚も15倍になれば応力は同じ値になります。
応力=力/面積
です。 この場合は引っ張り力になりますので、一般には負の値になります。
ここで、側圧とは全側圧、即ち力そのものです。応力とは単位面積あたりの力です。
#1876 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
回答を出した者より、半径が変わってもPwは変化しません
#1878 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
この式について余り詳しくないのですが、以下のようにならないでしょうか?
N=Pw/r×ctc → N=Pw×r×ctc
導出の根拠を考えてみました。
円筒型枠を縦に置いて、深さ方向に微少単位幅に水平に輪切りしたとします。
(深さ方向の側圧増分を考慮しないため)
その円筒をコンクリートごと縦に半分に切って片側の力のつり合いを考えます。
半分に切ったコンクリートの側面には、側圧が作用しています。
その大きさは、2r×Pwです。要するに直径×単位面積当たりの側圧×微少単位幅です。
この力に抵抗するのは円周上の引張力ですから、両端部で2Nです。この場合のNは単位幅当たりの引張力です。
すなわち 2N=2r×Pw です。これを変形すれば上式になるのではないでしょうか。
側圧が同じなら、半径が大きいほど引張力は大きくなりますね。
ところで、Uクリップの過信は禁物です。側圧が大きくなれば、鋼製枠の変形や破断の危険性があると思います。
簡単なところではチェーンとターンバックルを円周上に巻いて、内側はサポートによる補強が必要でしょう。
#1884 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
本当にそうならば、直線の側圧は∞になります
#1895 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
ご指摘の内容が分からないので、ご質問させて下さい。
>直線の側圧は∞になります
この「側圧」とは、型枠の引張力Nのことでしょうか?
「直線の」ということは、N=Pw×r×ctc の式で、
半径のrを無限大にした場合、微視的に見て型枠が直線に限りなく近くなること
をおっしゃっているのでしょうか?それなのに、「直線型枠には引張は掛かってないぞ!」と。
もしそうであれば、私の反論としてはこうです。
直線には近付きますが、直線には成り得ません。巨視的に見るとどこまで行っても円形ですから。
話を小さくして、酒樽を考えてみて下さい。樽はバラ木を竹のタガでバラバラにならないように締め付けています。円の小さな樽に酒を入れても細いタガで保ちますが、円の大きな樽は同じタガでは保たないと思います。すなわち、rが大きければ、型枠に掛かる引張力が大きくなると思うのです。
N=Pw/r×ctc (コメント#1869) では、rが大きくなれば、タガは要らなくなることになりませんか?
円形型枠はコンクリートの側圧を、型枠同士の引張で抵抗して保たしている物です。rが大きくなり引張力が大きくなれば、セパとフォームタイ、バタ材を使って直線型枠と同様に支保する方が効率的なんでしょうね。
#1896 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
nomkeiさん コメントありがとうございます。
直線の場合…は、概念が異なるので分けて考えないといけませんねぇ
もっとも、私どももr20〜30mにもなれば直線とみなし、セパを反力としています。
nomkeiさんの酒樽の理論からすると、rが大きくなるほど側圧も大きくなる…と言う事ですが、何かの文献によるモノでしょうか?
また、直線・rで考える値は今まで『カン』で切り替えていましたが適当な基準はご存知ですか?
直線の場合、rに該当する様な壁厚を考慮する事はないのにrを乗じないといけないのもなんとなく理不尽な気がしますねぇ
学会の方で『コレ』って式を提唱してくれればいいのですが…
#1897 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
申し訳ありません、基準については存じません。
円形型枠の経験の少ない私がクドクドと論じてしまって、恐縮です。
>rが大きくなるほど側圧も大きくなる
→rが大きくなるほど型枠同士の引張力(バンドに掛かる力)が大きくなる
と、表現したいのですが・・・私の説明が足りないようですね。
セパを反力として使えるのであれば話は違ってきますね。
壁・柱の型枠と同様に扱えると思います。rを乗じる必要は無いように思います。
#1904 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
そぉですか…
やっぱり、諸々の基準や内容を示す文献等はご存じないですか…、残念です。
では、土木学会に依頼して表示してもらうしない様ですねぇ
とにかくありがとうございました。
>型枠同士の引張力(バンドに掛かる力)が大きくなる…
と言う意味は理解しています。
むしろ私の表現がまずかった様です。
また参考になる様な情報を得られる事がありましたら是非よろしくお願いします。
#1964 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
シェル理論で
N=Pw×r
N:フープテンション(円周方向の力)
Pw:側圧
r:半径
は基本的な式です.
円筒曲面の微少要素の力と変形の釣り合いから偏微分方程式を使ったりして導かれますが少々ややこしいですよ.
タンクなどは円筒の下端を拘束した境界条件で,これとは異なるフープテンションの式を導出して(鉛直方向に変化がある),設計したりします.
このフープテンションを任意のピッチで配置したバンドに受け持たせると考えれば良いと思います.
r=∞は直線であり,円形ではないのでこの式は適用できません.
rがいくら大きくなっても円周は繋がっているため引張力が伝わりますが,直線は繋がっていないため引張力が伝わらないという点が決定的に違います.
数式は何を表現しているかを考えて扱わないと,とんでもない結論に行っちゃいますね.
#1968 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
コメントありがとうございます。
基本的なモノだったんですか… 勉強不足でした。
ところで、r=∞は直線…と言うのはこれまでのコメントからも理解しているのですが、rがどの程度大きくなったら直線とみなすのですか?
ご存知でしたらまたコメントいただければ有り難いです。
#1893 Re:円形の場合のコンクリート測圧の分布について
nomkeiさんありがとうございます。
nomkeiさんと匿名さんの議論はまさしく私がお客さんと話す内容そのモノなんです。
この議論の結果、nomkeiさんの式は側圧が大きくなり過ぎる…と言いながら、安全を考慮して…と採用されます。
今後もぉ少し検討しますが、今までの実施工では円周率やrに関係なく単純に側圧のみが作用している様な事も見受けられます。
すなわち、中心点より均等に外へ荷が逃げるだけ、釣り合いの観点から壁厚(r)は考慮しない…と言うモノです。
ただ、この理論はnomkeiさんの式から大幅に荷重が違うので現状では匿名さんのrを乗じたモノを使っているのが実情です。
やはり、難しい問題でなんしょうか?