鋼矢板の計算ソフトで、地盤反力係数の算出範囲として一般的な1/β範囲の他に3π/4βという選択肢がありますが、これはどういった考え方に基づくものでしょうか?(何かの基準に載っている?)
3π/4βは水平力を受けた時に、地中部でのたわみ角が0(ゼロ)となる深さです。 たわみ角0のところで、たわみ量Maxとなります。 平成24道示(下部構造編)までは参考資料で掲載されてましたが、H29道示からは省略されてます。
「(社)日本道路協会:道路橋示方書 下部構造編,平成8年,pp360-365」に拠り,以下に補います. 杭本体完成後の荷重に対する設計 軸直角方向力,杭頭momentに因る杭体各部の曲げmoment及び剪断力を杭体を弾性床上の梁として求める. 杭の特性に因る計算上の分類 ①水平方向地盤反力係数が一様で杭の根入れ深さが3/β以上の場合,水平方向地盤反力係数が一定の半無限長梁として計算して良い. ②水平方向地盤反力係数が一様で杭の根入れ深さが3/βより小さい場合,水平方向地盤反力係数が一定の有限長梁として計算する. ③水平方向地盤反力係数が一様でない場合,地表面から1/β迄の水平方向地盤反力係数平均値に拠り,①又は②に準じて計算して良い. 杭頭momentが0で半無限長の杭頭hinge状態で,撓み角が0と成る深さが4π/(3β)と計算される.
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コメント
#9177 Re: 地盤反力係数の算出範囲について
3π/4βは水平力を受けた時に、地中部でのたわみ角が0(ゼロ)となる深さです。
たわみ角0のところで、たわみ量Maxとなります。
平成24道示(下部構造編)までは参考資料で掲載されてましたが、H29道示からは省略されてます。
#9184 Re: 地盤反力係数の算出範囲について
「(社)日本道路協会:道路橋示方書 下部構造編,平成8年,pp360-365」に拠り,以下に補います.
杭本体完成後の荷重に対する設計
軸直角方向力,杭頭momentに因る杭体各部の曲げmoment及び剪断力を杭体を弾性床上の梁として求める.
杭の特性に因る計算上の分類
①水平方向地盤反力係数が一様で杭の根入れ深さが3/β以上の場合,水平方向地盤反力係数が一定の半無限長梁として計算して良い.
②水平方向地盤反力係数が一様で杭の根入れ深さが3/βより小さい場合,水平方向地盤反力係数が一定の有限長梁として計算する.
③水平方向地盤反力係数が一様でない場合,地表面から1/β迄の水平方向地盤反力係数平均値に拠り,①又は②に準じて計算して良い.
杭頭momentが0で半無限長の杭頭hinge状態で,撓み角が0と成る深さが4π/(3β)と計算される.