鉄筋の錆に対する過度な要求

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最近、土木のコンクリート工事現場に行って気が付いたのですが、新設の鉄筋コンクリート構造物で、鉄筋組立て中の錆(浮錆でなく表面の錆)をワイヤブラシで除去して防錆剤を塗布している現場が多数みられました。
鉄筋は、工場でロール後加工したものでした。
なぜ、”錆を除去しているのか?”と現場担当者に質問したところ、発注者(課長級)の指摘によりやらされているとのことでした。

私の考えでは、浮錆以外の鉄筋表面の錆は落とす必要がないとおもっています。
塩害や中性化による膨張性の錆がコンクリートによくないと言う認識が、間違って「鉄筋の錆はすべてNG」だとおもっているみたいです。

このように、鉄筋の錆について間違った認識で、過度の要求がなされているような気がします。
発注者の技術レベルの低下や、現場の経験不足がみられますが皆様はどのような意見をお持ちですか?

コメント

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ご指摘のような勘違いが未だ現場でまかり通っているようですが、ネットで検索すると、下記の資料で示すとおり、ある程度のサビは逆に構造物の強度を増加させるという資料がいくつかヒットします。
また、②中には、「建設中の建物の工事が中断され、長い期間放置されている環境が続き作業を再開するとなった時に、鉄筋が錆びていたということがある。そうした時に浮いていない赤錆程度のものについては、コンクリートとの付着を阻害することがないので、無理にこれを落とす必要はない。という記述が建築工事管理指針(平成19年度 上巻)に記載されている」とあり、指針にも記述されているようです。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110009736759 鉄筋の発錆が付着性状に及ぼす影響(付着・定着・継手)
http://www.ns.kogakuin.ac.jp/~wwd1026/onozato%20laboratory/2012kennkyuu/... 鉄筋の錆と付着に関する実験的研究

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大変な現場ですね、そうであれば鋼材全てに防錆を行なわないと錆はなくなりませんね
まー鉄筋コンクリートにひび割れを一切認めない補修工事を要求する方もよくいますよ

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浮錆(剥離する錆)は落とす必要がありますが、そもそもそのような錆が発生している鉄筋は断面不足が懸念されることより使用していません。
また、表面についた錆など落とす必要性はありません。しかし、現実には発注者からの指摘があれば錆落としをしているのが現状です。
施工業者によっては、そのような指摘に対応する労力を考えると、防錆剤を塗って指摘を受けない方が良いとの判断から、自主的に防錆剤を塗って現場搬入している事例を見かけるようになりました。
当然、発注者はそのための費用を払っていませんので、業者持ちだしです。少額とはいえ、相応のコストが掛かっています。

やはり指導する側の知識の無さと、それに従う施工業者の体質が悪い方向へ向かわしていると感じます。
また、自主的に防錆剤などを塗れば見栄えが良いため、無知な発注者は品質管理をしっかりやってると勘違いします。
誰かが見栄えの良いことをやれば、見劣りする業者に好感を抱かない。このようなことも良くないでしょうね。

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影響のある鉄筋サビは剥離するようなサビですが、3年以上放置しないければそうはなりません。
表面上のサビは耐久性に影響しません。
私は施工管理者側の立場ですが、上記の説明をしています。

施工者側も発注者の指摘に対し、そのような説明をすれば良いのですが、事なかれ主義的に発注者の言うことを聞いていますね。
そうなると、今後は指摘を受けたくないために、提案事項などで防錆処理(サビラーズなど)を施していく傾向にあります。
提案事項ですからコストは施工業者持ちになり、利益率が悪くなります。
そして、提案事項が評価されて評定点が上がると言うことを何度か見ています。
悪循環だと思います。