道路路体に再生路盤材を使用することについて

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京都府内で道路の盛土工事を行っております。
購入土による盛土を1万m3程度行いますが、施工エリア付近に購入土を出荷できる砕石場がなく、再生路盤材(RC-40)で施工しようと考えています。
材料変更の打診を発注者にしてみたところ、再生路盤材は、強アルカリなので環境面で懸念されると言われました。
しかし、道路の下層路盤は再生材をもちいることが多く、路体であれ路盤であれ同じ道路盛土体の一部なんだから路盤は、OKで路体はNGと言うのでは
理屈が通らない気がするのですが。。。。
いずれにせよ現場状況をを考えた場合、再生路盤材で施工するしかないので困っております。
盛土材として、再生路盤材を使用するにあたり、有害でないこことを説得する、文献・基準・実績等ありましたら教えていただきたいのですが・・・
よろしくお願い致します。

コメント

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セメントによるアルカリを懸念されているのでしょう。
ただ、以下の文献には、セメント系固化剤による改良土盛土の場合でも、
未改良土を通過する場合、その影響は少ないと、降雨実験の結果とあわせて
示されています。
心配ならば、試験施工を提案してみるのもいいかもしれません。

↓本の名前に戸惑いますが、土木学会が発行した非常に参考になる本です。
 工事関係の方は、シリーズを是非、会社、現場に一つそろえ、
 一読することをお勧めします。
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「改良土内部では炭酸化(中性化)の速度は非常に遅い。しかし、透過水は
周辺の未改良土を通過すると、ほとんど中性化してしまう。
・・・改良初期に・・・表面水が流下する恐れがある場合には、
改良土上に10~20cmの客土をすることが望ましい。」

出典:「土木施工何でも相談室[基礎工・地盤改良工編]」(社団法人 土木学会)p4-14

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 再生砕石の影響に関する文献は思い当たりませんが、セメント改良土による影響に関しての文献ならあります。
セメント改良土のアルカリもコンクリート塊のアルカリも、水酸化カルシウムが原因なので影響に関しては同じと考えられます。
 文献は、「建設汚泥再生利用マニュアル」:編著 独立行政法人土木研究所、大成出版社、平成20年10月です。
これは、国土交通省の建設汚泥再生利用に関するガイドラインおよび建設汚泥処理利用技術基準を解説していますが、その参考資料として、建設汚泥改良土(建設汚泥をセメント改良した土)の環境への影響や、土壌によるアルカリの吸着などを総プロの実験結果やセメント協会の資料など用いて紹介しています。この中では、セメントからのアルカリは、種々の土によるアルカリ中和能の違いとともに未改良土を10~30cm通過することで中和されることが実験結果とともに示されています。
 同マニュアル参考資料のpp.232-251には、改良土からのアルカリ発生のメカニズム、未改良土によるアルカリの吸着、改良土から発生するアルカリによる動植物への影響が実験結果とともに示されています。
また、pp.251-257では、改良土による大規模な盛土実験を行い、盛土中への植栽や、周辺地盤への影響の調査結果を示しています。盛土後3.5年経過しても周辺地盤への影響は見られていません。
 また、本文pp.80-86には、改良土を盛土等に用いる場合、周辺へのアルカリが懸念される場合の対処方法が示されています。30cm程度の良質土による覆土、敷土による対策が示されています。
ぜひ、参考にしてください。