山岳トンネルにおける掘削内空変位量

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山岳トンネルにおいて、内空変位量を推定して計測における管理基準値を決定したいのですが、一軸圧縮強度と限界ひずみ曲線の関係図を基に、トンネル半径とひずみの関係から変位量を推定する場合、どのような値を一軸圧縮強度として>採用すべきでしょうか?

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限界ひずみと一軸圧縮強度

 採用する一軸圧縮強度は,破壊強度です.

 限界ひずみは,岩石の供試体が弾性挙動を示したまま破壊するときの「架空のひずみ」です.これ以上のひずみが発生すると塑性変形が生じると言う考え方と思います.
 限界ひずみは通常の岩石の一軸圧縮強度の応力−ひずみ曲線から求めます.この曲線の直線部分(弾性挙動)を延長した線と破壊強度の水平線との交点が限界ひずみとなります.

 桜井春輔,1982,トンネル工事における変位計測結果の評価法.土木学会論文報告集,no.317,93-100.
 *これがもとになっている論文です.土木学会図書館で複写して貰えます.

 土木学会岩盤力学委員会,1987,トンネルにおける調査・計測の評価と利用.
 *この本には実際の適用例が載っています.

 先行変位をどう扱うか,破壊強度パラメーターを考慮するかと言った点にも注意が必要です.また,当たり前ですが,上半水平測線管理基準値はトンネル直径に対して設定します.

【END】