ブロック積み裏込めコンクリートについて

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ユーザー 匿名投稿者 の写真

ブロック積工の裏込めコンクリートですが、一般部では10〜15cm設置すると思いますが、河川構造物の場合標準設計では設置しない構造になっています。
なぜ、設置しないのでしょうか?
ご教授の程、宜しくお願い致します。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

考えてみましょう。
なぜ陸上構造物にあって、湛水中の構造物にないのか。
陸上と湛水中では何の条件が異なるのか。

私は、河川の水位が急激に低下した場合、擁壁背面の地下水位との間に
水位差が発生しますが、この水位差により擁壁が不安定となる(背面の水圧により
擁壁が前に転倒しようとする)ことを防ぐため、少しでも透水性を高めようとして
裏込めコンクリートを省いているのだと思います。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

道路沿いの河川の場合にも同様に裏込めコンクリートは設置しないのでしょうか?
道路下に水が浸透してしまう為、この場合はコンクリート設置をするべきですか?

ユーザー 大村 の写真

■道路土工 擁壁工指針p81には
「前面に水位を考慮する場合には裏込め材は支持地盤程度まで設置することとする」
として、河川部擁壁を想定した図もあります。

■コンクリート擁壁であれ、ブロック積であれ、前面水位が上がれば背面にも
同じ水位が発生しています。つまり道路下に水が浸透しています。

コンクリートを設置しない目的は、前述したように水位差の発生をできる限り抑え、
擁壁の安定性を高めることですから、道路の場合には設置するという理由は
ないと思います。

■以上より、河川沿いの道路擁壁の場合でも、コンクリートを設置する必要はないと思います。
ただし、発注先により「道路川側擁壁には、災害以外ではブロック積を適用しない」等の
内規を持っているところもあるため、確認してみてはいかがでしょうか。