単鉄筋と複鉄筋、引張鉄筋と圧縮鉄筋について

セクション: 
|
ユーザー 匿名投稿者 の写真

単鉄筋、複鉄筋の計算ですが、単鉄筋は引張側、複鉄筋は引張側と圧縮側の鉄筋を用いて計算を行いますが、では引張側、圧縮側の鉄筋の境目はどこになるのでしょうか?
矩形で考えた場合、図心位置で判定?中立軸で判定?複数段の配筋を行っている場合、単鉄筋の計算ではどこまでの配筋段位置を考慮して考えればいいのでしょうか?

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

Q:単鉄筋・複鉄筋の計算で、引張側・圧縮側の鉄筋とは

A:中立軸で判定すればよい

ユーザー 匿名投稿者 の写真

ご回答ありがとうございました。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

 昔からの通常の設計計算を前提に考えれば、すなわち
   断面保持の仮定
   コンクリートの引っ張りは0という仮定
   コンクリートも鉄筋もフックの法則が成り立つという仮定
 の3つの仮定の元での計算では、中立軸(コンクリートの圧縮応力度がプラスから0になる位置)を境に鉄筋の応力度も圧縮側と引っ張り側に分けられます。またこの3つ以外にもコンクリート示方書などの設計基準によって、鉄筋とコンクリートとのヤング係数比nはコンクリートの設計強度いかんにかかわらず15と仮定することや、鉄筋の断面積分のコンクリート断面積を減じない仮定もあります。軸力が伴う場合は曲げモーメントのみが作用する場合より中立軸が引っ張り側に移動するので注意。
 将来性能評価型設計が許されるとすれば、設計者の裁量によって、わずかにあるコンクリートの引っ張りを考えるとか、ヤング係数比を実際のものにするとか、コンクリートのストレス−ストレインカーブを直線ではなく(フックの法則ではなく)曲線を考えるとか、鉄筋断面分の減少を考えるとか・・・した設計計算の場合は、また中立軸の位置が変わります。ただしこの場合設計者が顧客を納得させる科学的技術的な根拠を示す義務を生じると共に、責任を取らなくてはなりません。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

詳細なご回答ありがとうございました。
まだまだ、設計に関して未熟なもので...
最近は、断面照査の計算ソフトも多数出ていますが、配筋位置によって厳密に計算されているものもあれば、圧縮側方向に鉄筋があれば、中立軸に関係なく圧縮側鉄筋として扱って計算しているソフトもあり、どちらが正しいのだろうと考えてしまいます。計算ソフトも信用のあるメーカーで購入しないといけないですね。まぁ、自分で計算できれば問題ないのですが、複雑になるとなかなかそうはいきません。もっと経験を積みたいと思います。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

土木辞典から
単鉄筋:曲げ部材で引張鉄筋のみ配置すること
復鉄筋:曲げ部材で引張りおよび圧縮の両側に鉄筋を配置すること
ですから、引張鉄筋を配置し、圧縮側と想定される位置に鉄筋を配置し、つりあい式を解いて圧縮側に鉄筋があれば、それは複鉄筋の計算と見なせばよい。

この前に回答があったように、コンクリートの引張力を無視し、平面保持の法則が成り立つと
して解けるのですから、方法論さえわかれば中学生程度の数学知識で十分です。