既設の橋にアル骨反応の疑いがあったことから、コアを採取し静弾性試験を実施しました。
※他の試験(膨張試験等)用の必要寸法のコアは採取不可能でした。)
結果、静弾性係数は16.3kN/mm2とかなり低い値となりました。これによりアル骨である可能性は高いと思われます。
しかし、静弾性係数が低いコンクリートとはどのような状態であるということなのでしょうか?
ひび割れ等の損傷原因となりうるのでしょうか。
また、補修工法としては水を遮断するだけでOKなのでしょうか。
静弾性係数の結果がなにか他の損傷や補修工法に考慮されることはあるのでしょうか?
コメント
#6134 Re: アルカリ骨材反応 静弾性試験
まず、現在は一般的に「アル骨」とはいいません。略するのであれば、「ASR」と言った方がプロっぽいです。
>※他の試験(膨張試験等)用の必要寸法のコアは採取不可能でした。
何故でしょうか。
また、膨張試験を伴わず、ゲルの存在を確認できる試験もあります。
>静弾性係数は16.3kN/mm2とかなり低い値となりました。これによりアル骨である可能性は高いと思われます。
静弾性係数以外に何を判断してASRの可能性が高いと判断したのでしょうか。静弾性係数の低下はASRに見られますが、あくまでも一つの現象です。
また、何と比較して低いと判断したのでしょうか。試験は何本行ったのですか。試験の精度もありますし、本当に低い場合は一桁の値がでる場合もあります。
>静弾性係数が低いコンクリートとはどのような状態であるということなのでしょうか?
弾性係数とは、「圧縮強度/ひずみ」なので、端的に言えば、少ない外力でひずみ易くなります。
ASRの疑いがあったとしても、収束している場合もあります。その場合は基本的にASR対策の補修は必要ありません。
もう少し、試験の本数なども考慮して、再考してみては如何でしょうか。
#6135 Re: アルカリ骨材反応 静弾性試験
コメントありがとうございます。
膨張試験用のコアは、最低でもφ50の長さが2倍以上必要ですが、鉄筋とPC鋼線が密に配置されていることから採取できませんでした。圧縮及び静弾性試験はφ30のコアで行いました。試験は1本で行い、値の比較は同示のヤング係数とアル骨のガイドラインに載っている標準値の2つと比較しました。
また、ひび割れ発生状況がPC鋼線に沿った橋軸方向に入っていることなどからアル骨であると想定しています。
アル骨の判定要素が少ないとは思いますが、これはまた考えます。
気になるのは、静弾性係数が低いことによって、ひび割れ発生の原因になりうるのかが知りたいです。
言われているように、少ない外力でひずみが多く発生しているため、ひび割れが発生しているのか?ということです。
静弾性係数の低さが橋の損傷になんらかの影響を与えているのかが知りたいのですが。
#6136 Re: アルカリ骨材反応 静弾性試験
PCですね。
静弾性係数の低下はひび割れに影響を及ぼすことがあります。
例えば、プレストレスが低下しますし、曲げ剛性などが変わることで、荷重の分配にも影響があります。