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3面で拘束されたマスコンクリートのクラックについて教えてください。
よく文献などで、底版部の岩盤やコンクリートからの外部拘束によるクラックについては詳しい資料があります。
しかし拘束が底版のみならず、横からも拘束があり3面からの拘束の場合、底版のみの拘束と比べてどのようになるのでしょうか。
実際施工した例として、現場打ち3面水路を打設したのちに水路内の横断方向に減勢壁(断面はH1.0m、W2.0m)を打設しました。その際三面水路と減勢壁の接続部には差筋とチッピングを実施し一体としたのちの打設しました。
その結果、2週間後の脱枠後に減勢壁延長10mに対して5本の貫通クラックが発生しました。このクラックの多さは異常であり、3面拘束が悪さしていると思います。
3面で拘束された場合のマスコンクリートのクラックについて何かご存知の方がいましたらご教授願います。
コメント
#4700 「鋼・コンクリート」のセクションに変更したら。
3面拘束は、水路の両側壁と底版の拘束ということだと解釈します。拘束度が高くなることは明らかですが、底版の拘束度に比較して側壁の拘束度は小さいのが一般的です(構造諸元にもよりますが)。
理由は次のとおりです。
・減勢壁の軸方向の変形に対し、側壁は曲げ変形を生じる
・側壁と減勢壁の結合部は打継部であり、一括打設したような拘束度はない
ところで、10mで5本のひび割れ本数は、全然異常ではありません。ひび割れ直角方向の鉄筋を増やすと、ひび割れ本数は更に増えます。ひび割れ本数を増やして(=鉄筋を増やして)、ひび割れ幅を小さくする訳です。ひび割れを減らすには、長期の保温養生が有効です。この断面だと、プチプチシート+ブルーシートで1ケ月程度といったところでしょうか。適切な保温養生期間等は、温度応力解析を行えばおよそのことはわかりますが、側壁と減勢壁の結合部は、安全側に(=ひび割れやすい方向)剛としてモデル化するのが一般的です。同解析を行えば、3面拘束の影響もわかります。