鉄筋の定着長は、降伏強度が大きくなるほど長くなります。
これは、鉄筋の応力をコンクリートに伝えるためには、鉄筋とコンクリートの間の付着力が必要あり、より強度が大きい鉄筋に作用する応力をコンクリートに伝達するためには、より長い定着長が必要となるからと理解しています。
そこでお聞きしたいのですが、例えば構造上はSD295の鉄筋を想定して鉄筋コンクリートの設計を行ったものの、現場の材料入荷の都合等で鉄筋規格をSD345に上げる場合、必要定着長はどのように考えればよいでしょうか?
仮に以下の条件で建築基準における異形棒鋼の定着長L2を計算するとします。
鉄筋径:D16
コンクリート設計基準強度:Fc=24N/mm2
SD295とSD345の定着長L2は以下となります。
SD295:30d=30×16=480mm
SD345:35d=35×16=560mm
この場合、鉄筋に発生する応力はSD295相当なので定着長を480mmとしてよいのか、それとも仕様鉄筋がSD345なので発生しうる最大の応力を想定して定着長は560mmとしなければいけないのか。
ご教示ください。

