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ホーム › 橋梁補修断面修復工について橋梁補修断面修復工について
橋梁補修初心者です。
橋梁補修の対策方法についてお教えください。
①劣化因子(塩化物、中性化)が鉄筋位置まで進行しているが鉄筋腐食はまだ始まっていない場合の補修方法はどう考えたら良いでしょうか?
教科書には、鉄筋を腐食させる劣化因子は取り除いて断面修復工を行うのが基本となっています。
ただし、広範囲に及ぶ場合に、構造物への影響や費用面や周辺環境への影響等が懸念されます。
このような場合には、鉄筋腐食を抑制する代替工法を採用するものでしょうか。
お教えください。
②上記の場合に加えて、鉄筋腐食が広範囲に始まっている場合にはどう考えたら良いでしょうか?
全面的に断面修復を行うのか、構造物へのダメージも考えて他工法を考えるのかどちたでしょうか。
③かぶり不足で中性化している場合の断面修復工は増厚するのでしょうか?
その場合には重量が増えるので耐荷力のチェックを行い、影響がある場合には増厚しないで断面修復を行うことで間違いないでしょうか。
以上たくさん質問しましたが、よろしくお願いいたします。
コメント
#8917 Re: 橋梁補修断面修復工について
個人的な経験判断です
①塩害や中性化でコンクリートが弱くなるわけではないですし、鉄筋も腐食していないのであれば何もする必要は無いと判断します。もしくは含浸剤程度の処理を行うくらいです。
②腐食したエリアのみ断面修復します。また、腐食していないエリアも懸念されるなら構造物全体を含浸剤処理です。
そもそも、鉄筋腐食まで至らぬ期間を鑑みた構造物点検をしているので、広範囲に腐食が発生したものを目にすることはまず無いと思います。
③ ①に類似の話ですが、腐食していないなら何もしないです。物足りなければ、増厚と含浸剤の比較検討のうえ、どちらかをやります。増厚もせいぜい2cm位と思われますが、そうならば生コンではないでしょうから経済比較結果は均衡するだろうと感じます。
#8920 Re: 橋梁補修断面修復工について
①劣化因子(塩化物、中性化)が鉄筋位置まで進行していることが確実であれば、鉄筋腐食はまだ始まっていなくとも進行の予防措置は必要と考えます
教科書どおりの基本に従えば、かぶりはつり修復となるはずです
そもそもの原因(おそらく環境要因が大きいはず)を取り除かなければ延々と繰り返されるので前者の方のご意見のとおり保護工や防食工の採用も検討すべきです
しかし塩害ならば塩化物の除去(脱塩、除塩)はほぼ不可能ですし中性化も再アルカリ化は深部に至るまでにはひどく困難と思われますから効果が確実でないと踏めば取り除いて取り替えるのは当然かと思います
ただし、広範囲に及べば費用は当然ながら相当する金額となるでしょう
構造物への影響や周辺環境への影響等は適切な工法選択と施工管理の徹底で除けるはずです
鉄筋腐食を抑制する代替工法とは電気防食のことを指すのかと思われますが費用と対象構造物の重要度の関係を考慮すべきです
②上記の場合に加えて、鉄筋腐食が広範囲に始まっている場合にも①の考え方と同じです
③かぶり不足で中性化しているという意味が分かりませんが中性化でコンクリートが崩壊することは殆どないことは前者のご意見のとおりと思います
ただし放置すれば鉄筋腐食が進みます
そもそも中性化するだけの原因(おそらくコンクリートの状態)があるはずです
断面修復工の際に増厚(かぶり増加)するとなれば自重増による耐荷力のチェックは必要でしょう
増厚できなくとも断面修復は必要でその際は耐中性化の高い材料や工法を用いる必要もあるでしょう
中性化しているからこうだ、塩害だからこうだという帰結を考える際には
これらの症状の原因は何という点を予め考察しておくべきと思います
病因が明確にならないと適切な処置は出来ないと思います(医療過誤)