初歩ですみません。主鉄筋と配力鉄筋はどのように見分けるのですか。又、配筋図ではどのように見ればよいのでしょうか。
鉄筋の目的は、引張り力に対抗するものですよね。 (コンクリートは引張りに対する力はほとんどありませんので) なので、
========== こういう梁が
= = == == こういう風にゆがみそうなら =====
→→ ←← 梁の上側では、圧縮力がかかって → ← ← → ←← →→ 梁の下側は、引っ張り力がかかりますね。
従って、引っ張り力に耐えるために 梁の下側に、梁に水平に入っている鉄筋が「主鉄筋」ということになります。
スラブや底版は解りました。壁の場合はどうなるのでしょうか。
主鉄筋は引張に抵抗する鉄筋、配力鉄筋は主鉄筋に対して均等に応力を伝達するために主鉄筋に直交させて配置する鉄筋です。
壁の場合 ①U型擁壁の場合(壁は下部で剛結合) 土圧やU型擁壁背面上部からの載荷重ですので、引張応力は背面側に作用するため、背面側の垂直方向の鉄筋が主鉄筋となります。
②ボックスの場合(壁は上部と下部ともに剛結合) 上部と下部が剛結合されることで、①と同様の作用力が働いた場合、引張応力は壁中央部は前面側、壁端部は背面側に作用するため、背面側および前面側の垂直方向の鉄筋が主鉄筋となります。
力がかかっている方向・強さが一目でわかるものに「応力図」というのがあります。
「構造屋さん修行中」 http://kozo.milkcafe.to/ 上記ページの「構造力学1」→「応力図1~3」に たいへんわかりやすく解説されています。 (上記ページは4月末で終了してしまうそうです。残念!)
応力図の中で、モーメント図(M図)というのが曲げの力のことで、 M図の線が出ているほうに、引張りの力がかかりますので、主鉄筋を配置することになります。
わかりました。ありがとうございました。 もうひとつだけ、お願いします。 鉄筋を組む場合は、主筋が内側ですか。
うーんこれは、いろいろなところで議論があったように記憶しています。
国交省の標準図では、以前は主筋外側(コンクリート表面に近い方)だったのですが 平成11年より主筋内側・配力筋外側に変えたということです。
鉄筋は引張力のために配置します。引張力は外側に行くほうが大きいので、 なるべく外側に配置したほうが、強度に対しては有利です。 (もちろん鉄筋の腐食やコンクリートのはがれ落ちを防ぐため、所定の埋め込みかぶりは必要です)
しかしコンクリート断面が大きい場合、それほど強度の差が問題にならないので 主筋を内側・配力筋外側としたほうが鉄筋を組み立てやすくなります。 国交省の平成11年の変更も、主に鉄筋の組み立てやすさによるコスト削減が目的だったとのことです。
しかしコンクリート断面が狭い・制約がある場合は、 主筋を外側にして、なるべく強さをかせぐように設計する場合もあるようです。
下記も参考にしてください。 [24734] 主筋と配力筋の内外 疑問・質問ホットライン http://www.con-pro.net/qanda/viewthread.cgi?tid=005443&mp=on
鉄筋について | JSCE.jp for Engineers http://jsce.jp/pro/node/2622
他異論ご意見ございましたらお願いします。
鉄筋量の多いほうが 主鉄筋で少ないほうが配力筋です
>鉄筋量の多いほうが 主鉄筋で少ないほうが配力筋です
大変危険な考え方。毒キノコの見分け方と同じように例外が多い。当然根拠もない。 別の表現をすれば、多くの場合主鐵筋は配力筋より鐵筋量が多い。・・・だけ
そうかな?
配力鉄筋>主鉄筋となる構造物の例を示してください
図面作成時に誤って主筋量を小さく記入した場合。 気付かないで造っちゃった、という失敗事例が有った様に思います。 構造が分かってないと、誤りを見抜けないですよね。
ようこそゲストさん
お知らせ 話題 用語解説
コメント
#4820 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
鉄筋の目的は、引張り力に対抗するものですよね。
(コンクリートは引張りに対する力はほとんどありませんので)
なので、
========== こういう梁が
= =
== == こういう風にゆがみそうなら
=====
→→ ←← 梁の上側では、圧縮力がかかって
→ ←
← →
←← →→ 梁の下側は、引っ張り力がかかりますね。
従って、引っ張り力に耐えるために
梁の下側に、梁に水平に入っている鉄筋が「主鉄筋」ということになります。
#4822 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
スラブや底版は解りました。壁の場合はどうなるのでしょうか。
#4823 壁の場合における主鉄筋と配力鉄筋の見分け方
主鉄筋は引張に抵抗する鉄筋、配力鉄筋は主鉄筋に対して均等に応力を伝達するために主鉄筋に直交させて配置する鉄筋です。
壁の場合
①U型擁壁の場合(壁は下部で剛結合)
土圧やU型擁壁背面上部からの載荷重ですので、引張応力は背面側に作用するため、背面側の垂直方向の鉄筋が主鉄筋となります。
②ボックスの場合(壁は上部と下部ともに剛結合)
上部と下部が剛結合されることで、①と同様の作用力が働いた場合、引張応力は壁中央部は前面側、壁端部は背面側に作用するため、背面側および前面側の垂直方向の鉄筋が主鉄筋となります。
#4824 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
力がかかっている方向・強さが一目でわかるものに「応力図」というのがあります。
「構造屋さん修行中」
http://kozo.milkcafe.to/
上記ページの「構造力学1」→「応力図1~3」に
たいへんわかりやすく解説されています。
(上記ページは4月末で終了してしまうそうです。残念!)
応力図の中で、モーメント図(M図)というのが曲げの力のことで、
M図の線が出ているほうに、引張りの力がかかりますので、主鉄筋を配置することになります。
#4825 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
わかりました。ありがとうございました。
もうひとつだけ、お願いします。
鉄筋を組む場合は、主筋が内側ですか。
#4826 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
うーんこれは、いろいろなところで議論があったように記憶しています。
国交省の標準図では、以前は主筋外側(コンクリート表面に近い方)だったのですが
平成11年より主筋内側・配力筋外側に変えたということです。
鉄筋は引張力のために配置します。引張力は外側に行くほうが大きいので、
なるべく外側に配置したほうが、強度に対しては有利です。
(もちろん鉄筋の腐食やコンクリートのはがれ落ちを防ぐため、所定の埋め込みかぶりは必要です)
しかしコンクリート断面が大きい場合、それほど強度の差が問題にならないので
主筋を内側・配力筋外側としたほうが鉄筋を組み立てやすくなります。
国交省の平成11年の変更も、主に鉄筋の組み立てやすさによるコスト削減が目的だったとのことです。
しかしコンクリート断面が狭い・制約がある場合は、
主筋を外側にして、なるべく強さをかせぐように設計する場合もあるようです。
下記も参考にしてください。
[24734] 主筋と配力筋の内外 疑問・質問ホットライン
http://www.con-pro.net/qanda/viewthread.cgi?tid=005443&mp=on
鉄筋について | JSCE.jp for Engineers
http://jsce.jp/pro/node/2622
他異論ご意見ございましたらお願いします。
#4843 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
鉄筋量の多いほうが 主鉄筋で少ないほうが配力筋です
#4845 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
>鉄筋量の多いほうが 主鉄筋で少ないほうが配力筋です
大変危険な考え方。毒キノコの見分け方と同じように例外が多い。当然根拠もない。
別の表現をすれば、多くの場合主鐵筋は配力筋より鐵筋量が多い。・・・だけ
#4847 Re: 主鉄筋と配力鉄筋の見分け方を教えてください。
そうかな?
配力鉄筋>主鉄筋となる構造物の例を示してください
#4851 (配力鉄筋>主鉄筋)となる構造物の例
図面作成時に誤って主筋量を小さく記入した場合。
気付かないで造っちゃった、という失敗事例が有った様に思います。
構造が分かってないと、誤りを見抜けないですよね。