お世話になります。 マスコンクリートの温度応力解析を行っています。対象構造物は橋台フーチングで、幅3.0m、高さ3.2m、奥行き9.5mのマスコンクリートになります。条件として、高炉B種、固化材282kg/m3、コンクリート強度σ28で21N/mm2、打設時期11月、になります。 マスコンクリートの温度応力解析プログラム(JCMAC1:日本コンクリート工学協会)を使用しています。 解析の結果、内部コンクリート(コンクリート温度最大値付近)のひびわれ指数が、1.0を下回り、0.8程度になります。
・その程度の規模で解析までしてコンクリート打設計画を行うことはありません (役所が何でも要求して仕方なくそれなりに出すことはありますが) コスト縮減と言う意味では、バイブレーターがいらないコンクリートとか 鉄筋・型枠の大型化の方が良いのでは
>解析の結果、内部コンクリート(コンクリート温度最大値付近)のひびわれ指数が、 >1.0を下回り、0.8程度になります。 >内部拘束が卓越するひびわれの例は、内部に圧縮力がかかり、表面に引張力がかかる >ことにより表面ひびわれが発生する。外部拘束によるひびわれは、拘束力を受け非拘 >束体の膨張収縮により引張力が発生する。と解釈しています。 >そうすると、内部に発生するひびわれのメカニズムはどのようになるのでしょうか?
コンクリート表面のひびわれ指数は1.0以上であるのに、内部の指数が0.8程度に なっている状況と考えてよろしいでしょうか? 私の経験でも、厚い壁状の構造物を解析するとこういった現象がよく現れます。
コンクリート内部のひびわれ指数と温度の経時変化に着目すると、 おそらく、内部温度が最高に達した後、降下していくとともにひびわれ指数も小さくなり、 あとはそのまま横ばい傾向になっていると思います。 したがって、先に温度が下がった表面部のコンクリートにより、内部コンクリートの 温度降下による収縮が拘束されてひびわれ指数が小さくなっているもの、と私は考えています。
ただ、この状態(内部のひびわれ指数だけが低い状態)が構造物にとって、問題があるのか、 ないのかといった判断については、見解が分かれるところだと思います。 皆様のご意見も頂戴できれば幸いです。
>温度ひびわれ抑制対策として、低発熱型のセメントを使用するか、パイプクーリング等で内部コンクリート温度の上昇を抑えること、施工的に誘発目地を設置しひびわれを集中させること、打設リフトを細かくすること、が有効であると考えていますが、実際、簡易的(コストがあまりかからない)方法にはどのようなことが考えられるのでしょうか?
通常言われているのは、「単位セメント量の低減」「凝結遅延剤の使用」「型枠存置期間の延長」「シート養生」「圧送管・ポンプ車・ミキサー車の日陰配置」等ですが、実際はほとんど効果はありませんでした。例えば、高性能減水剤を使用してセメント量をかなり低減しても、ひび割れ指数を0.1上げるのは大変です。 上記の方法は、なにも対策をしないよりも、発注者に対して、「努力をしました」というアピールにはなると思いますが。 本来ならば低発熱型のセメントを使用するのがよいのですが、供給できるプラントは限られています。 多少費用はかかりますが、今までで効果があったのは誘発目地の設置でした。
皆様の貴重な意見、大変参考になります。 ありがとうございました。 また、なにかございましたら教えてください。
誘発目地は壁構造に有効ですが、今回のようなフーチングの大断面に誘発目地を施工しても効果は少ないと思います。 (誘発目地による断面欠損量が少なく、ひび割れ発生位置を制御できない。)
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#1287 マスコンクリートの温度応力解析
・その程度の規模で解析までしてコンクリート打設計画を行うことはありません
(役所が何でも要求して仕方なくそれなりに出すことはありますが)
コスト縮減と言う意味では、バイブレーターがいらないコンクリートとか
鉄筋・型枠の大型化の方が良いのでは
#1288 温度ひびわれについて
>解析の結果、内部コンクリート(コンクリート温度最大値付近)のひびわれ指数が、
>1.0を下回り、0.8程度になります。
>内部拘束が卓越するひびわれの例は、内部に圧縮力がかかり、表面に引張力がかかる
>ことにより表面ひびわれが発生する。外部拘束によるひびわれは、拘束力を受け非拘
>束体の膨張収縮により引張力が発生する。と解釈しています。
>そうすると、内部に発生するひびわれのメカニズムはどのようになるのでしょうか?
コンクリート表面のひびわれ指数は1.0以上であるのに、内部の指数が0.8程度に
なっている状況と考えてよろしいでしょうか?
私の経験でも、厚い壁状の構造物を解析するとこういった現象がよく現れます。
コンクリート内部のひびわれ指数と温度の経時変化に着目すると、
おそらく、内部温度が最高に達した後、降下していくとともにひびわれ指数も小さくなり、
あとはそのまま横ばい傾向になっていると思います。
したがって、先に温度が下がった表面部のコンクリートにより、内部コンクリートの
温度降下による収縮が拘束されてひびわれ指数が小さくなっているもの、と私は考えています。
ただ、この状態(内部のひびわれ指数だけが低い状態)が構造物にとって、問題があるのか、
ないのかといった判断については、見解が分かれるところだと思います。
皆様のご意見も頂戴できれば幸いです。
#1289 温度ひび割れについて
>温度ひびわれ抑制対策として、低発熱型のセメントを使用するか、パイプクーリング等で内部コンクリート温度の上昇を抑えること、施工的に誘発目地を設置しひびわれを集中させること、打設リフトを細かくすること、が有効であると考えていますが、実際、簡易的(コストがあまりかからない)方法にはどのようなことが考えられるのでしょうか?
通常言われているのは、「単位セメント量の低減」「凝結遅延剤の使用」「型枠存置期間の延長」「シート養生」「圧送管・ポンプ車・ミキサー車の日陰配置」等ですが、実際はほとんど効果はありませんでした。例えば、高性能減水剤を使用してセメント量をかなり低減しても、ひび割れ指数を0.1上げるのは大変です。
上記の方法は、なにも対策をしないよりも、発注者に対して、「努力をしました」というアピールにはなると思いますが。
本来ならば低発熱型のセメントを使用するのがよいのですが、供給できるプラントは限られています。
多少費用はかかりますが、今までで効果があったのは誘発目地の設置でした。
#1291 ありがとうございました。
皆様の貴重な意見、大変参考になります。
ありがとうございました。
また、なにかございましたら教えてください。
#1292 誘発目地
誘発目地は壁構造に有効ですが、今回のようなフーチングの大断面に誘発目地を施工しても効果は少ないと思います。
(誘発目地による断面欠損量が少なく、ひび割れ発生位置を制御できない。)