六価クロム対応の改良材って?

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ユーザー aki0329 の写真

改良材に六価クロム対応のセメント改良材があるのですが、これはセメント自体からの検出がなくなるということなのでしょうか?そもそもセメント改良材の中には含まれているものなのでしょうか?よくわからないので詳しく教えていただきたいです。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

六価クロムというのは、土中にある鉱物とセメントが反応し六価クロムという
物質が形成されるそうです。(詳しい内容は化学になるので分かりませんが・・・)

その六価クロムというのは、人体にとって有害なもので発ガン性物質ということだそうです。
昔東京で、六価クロムが人体に影響を及ぼしたことをきっかけに六価クロムが
有害であることが判明したそうです。

土中に六価クロムがあると、地下水に浸透しその水を使用したときに人体に影響が
及ぶという理屈です。

その六価クロムと土質には相性があり、クロムを多く含んでいる土質で有ればセメント量
が少ない場合でも基準値以上になることがあったり、多くのセメントを使用しても六価クロム
が発生しない場合も有ります。

もし、六価クロムが発生するような土質で有れば、六価クロムがあまりでないセメントがあります。もしくは、改良率を上げて設計基準強度を下げて、セメント量を少なくする等の対策が必要です。

セメントについては、小野田セメント・太平洋セメントで調べることが出来ます。
六価クロムの基準値・試験方法は国土交通省のホームページに掲載しています。
六価クロム自体は普通に検索すれば、色々出てきますので検索して見てはどうでしょうか?

参考になれば幸いです。

ユーザー aki0329 の写真

では事前に六価クロムが生成されるという鉱物が含まれていないかどうかの土質試験を行い、全く検出されなければ問題なく土質改良が行えるということなんでしょうか?
また石灰による土質改良では全く六価クロムは生成されないのですか?

ユーザー 岩村 の写真

#1747のコメントを行った岩村です。

地盤改良工法で六価クロムを心配するなら、配合試験を行うのが一番だと思います。
配合試験により、改良材・添加量を合理的に決定できます。
地盤改良工の施工は配合試験から始まりますので是非やってみてはどうでしょうか??

土中にある鉱物を測定して検出されるか、されないかというよりも化学反応により六価クロムが出来るので混ぜてみないと分からないというのが現実です。

所定の改良材量(セメント・石灰等)と土を混ぜたときときに六価クロムが溶出されるかどうかはやってみないと分かりません。ですから配合試験時に溶出試験を行うのだと思います。

石灰で出るか出ないかということですが、セメントの原材料は石灰と粘土なので石灰だからいいと言うわけではないと思います。

六価クロムとは↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AD%E4%BE%A1%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%A0

ユーザー 阪本 廣行 の写真

セメント系固化材による地盤改良で改良土から六価クロムが溶出する可能性については、セメント系の固化材中に六価クロムが存在し、それが、土とセメントの組合せによっては土壌環境基準を超過した濃度で溶出する可能性があるということです。
 
 クロムは一般に地盤中にも含まれていますが、自然界では、六価のクロムは不安定なので、人為的な汚染以外は殆ど三価の状態で存在してると考えれれています。しかし、セメントを製造する時に、石灰石や粘土鉱物などをキルンで高温焼成するので、このときに原料に含まれているクロムが六価のクロムになってしまうと考えられます。
 通常、セメントの水和生成物が正常にできれば、六価クロムも結晶中に封じ込められて溶出してこないのですが、土によっては、水和反応を阻害するものが含まれていて、六価クロムが水和生成物に完全に取り込まれない時に溶出してくると考えられています。

 六価クロムは、強い酸化作用を持ち、工業的に酸化剤として使われていますが、逆に容易に還元されて三価のクロムになる性質を持っています。三価のクロムは安定しているので、キルンで焼くなどの強いエネルギーを与えない限り六価のクロムにはなりにくいと考えられています。

 国土交通省では、セメント改良を行う場合には事前に配合試験を行い、強度だけではなく六価クロムの溶出試験を実施するように通達を出しています。
 石灰に関しては、セメントと違って六価クロムの溶出の可能性は殆どないので、通達からは除外されています。
 詳しくは、国土交通省のホームページにセメント改良土に対する通達と報告書がありますのでそちらをご覧下さい。報告書のp.14以降に六価クロム発生のメカニズム等が書かれています。

 http://www.mlit.go.jp/tec/kankyou/kuromu.html

 セメント系固化材の内六価クロムの溶出を抑制したものがセメント会社各社から販売されています。前述したように還元剤となる物質を混合したものと考えられます。