軟弱地盤上の盛土すべり破壊

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軟弱地盤上の盛土すべり破壊について教えてください。

厚さ30mほどの軟弱地盤上に、道路幅員20m、盛土高10m、土羽1:1.5の
道路盛土を計画しており、盛土のすべり円弧すべり破壊を
試行円弧法にて検討しております。

その照査すべき円弧すべりの形状についてですが、

■とにかく安全率の低い円弧を探すそうとすると、例えば右法面の照査の場合、
「盛土のかなり右上方を中心とし、左法肩から始まり地盤深くとおって右に出る大円弧」
が最小安全率円弧として抽出されます。(ほぼ盛土体全体が右に滑るかんじ)

■ただし、道路土工軟弱地盤対策工指針、その他参考書、既往成果を眺めると、
どの指針をみても軟弱地盤で照査する円弧は、右法面の照査の場合、
「右法尻の上(高さは法肩ぐらい)付近を中心とし、右法肩から地盤を浅くとおり右に出るような小円弧」
が最小安全率円弧として例示されています。
■軟弱地盤上の滑り破壊を照査する場合、とにかく単純に最小安全率円弧を探しだし、
それに対する対策を検討して良いのでしょうか。
それとも、経験的にある程度すべりの規模を想定し、その中で最小安全率円弧を
抽出する必要があるのでしょうか。

長文申し訳ありませんが、どなたかご教授下さい。

コメント

ユーザー 匿名投稿者 の写真

実務経験のない地すべり研究者からのコメントです。
 お使いの方法は最小安全率を与える円弧が盛土範囲内に収まる場合に正しい解を与えます。極小安全率のすべり面や円弧中心が想定範囲の端部に寄ってゆく場合は非円弧すべり,特にこの例では地層境界に沿うすべりを想定する必要があります。

  極端な場合は発想の転換を要求されるでしょう。この事例ではそもそも盛土をすることが無理ではないか,とも考えられます。
 経験を積んだ技術者は断面図を一瞥するだけで最小安全率円弧を概ね想定できるでしょうが,その経験も計算結果のていねいな吟味を通じてのみ蓄積できるようです。

ユーザー 匿名投稿者 の写真

ご意見ありがとうございます。
路線が確定しており、前後も先行着工されている高規格道路であるため、
路線の変更はできません。
どうしても無理なら杭式の橋梁とする選択もありますが、それにせよ
盛土式として柱列式の地盤改良等対策工を確定し、経済比較を行う必要があります。
複合円弧すべりの可能性も含め、もう少し考えてみます。

ありがとうございました。