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毎日新聞社の「週刊エコノミスト」平成15年9月30日号に,「迷走 道路公団改革〜高速道路を無料化せよ〜」と題する特集記事が掲載されています。
編集部による解説のほか,改革試案として,次の2つの論文が掲載されています。
・改革試案1: 国民負担を増やさずに高速道路は無料化できる
山崎養世氏(山崎養世事務所代表,前ゴールドマン・サックス投信社長)
・改革試案2: 民間資本活用の「修正PFI方式」で無料化を
住田正二氏(東日本旅客鉄道相談役)
このうち住田氏の案は,「道路と鉄道は事業の性格が異なる」としたうえで,道路関係四公団民営化推進委員会の「恒久有料化」とも,山崎養世氏や民主党の「税金による無料化」とも異なる,“第三の道”を提案するものです。
ご一読をお薦めします。
(本記事に対するコメントは,「意見交換広場:高速道路の無料化について」または「意見交換広場:道路公団民営化―採算性のみで議論してよいのか」へお願いします。)
コメント
#388 週刊エコノミストに関し匿名投稿者さんへ
意見交換広場へのコメントが締め切られていますので こちらへ投稿します。
週刊エコノミストへの私のコメントでは、現時点で日本の国際競争力が劣っているとは言っていません。当然、現時点の日本の国際競争力は世界一です。日本が今後、インフラの整備を怠れば、いずれ国際競争力が低下するのではないかと心配しているのです。
確かに、あなたの言うように、我が国の国際競争力が低下していく大きな要因は、この国の高コスト体質、即ち非効率なシステムです。その非効率性の内容は、勿論、流通システムの非効率性や地価の問題など、ソフトのシステムの問題もありますが、インフラなどハードのシステムの問題も大きいと思います。
我が国のインフラの整備水準は、世界で最悪です。国際空港へ都心から2時間も3時間もかかる国は、日本の他にありません。港の物流も同様です。これは、港や空港の整備の問題でもありますが、アクセス道路や土地利用の問題、ひいては、これまでインフラ整備全般を先送りにして来た故の、非効率性ではないでしょうか。
いまや、中国は我が国をはるかに上回る高速道路の延長を保有し、東南アジアの諸国も高規格な環状道路など、我が国をしのぐシステムを整えつつあります。空港や港の劣悪さは、改めて言うまでもありません。このような、ハードのシステムの非効率性が、いずれ国際競争力の低下に繋がらないはずはありません。今こそ、歯を食いしばってインフラ整備を進め、将来に備えるべきだと思います。
なお、高速道路を有料にするか無料にするかは、利用者が負担するか税金で負担するかという、単なる負担の問題であって、システムの効率性とは直接には関係ありません。要は、この国は今後、インフラ整備を進めるべきか否か、という問題です。