集水桝の減勢効果の水理計算

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素人質問で大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
現在、山腹水路の設計を指示されており、簡素に開水路と集水桝の組み合わせとしたいのですが、水理計算(減勢効果)をどのように行えばよいか分かりません。
参考書や設計基準等がありましたら、ご教授いただけないでしょうか。

状況としては、上流側は設計流量15m3/sの勾配0.2%の土側溝で、当該水路コンクリート水路、5%程度の勾配で工程差11mほどを流下した後に集水桝に落水、
その後緩勾配のコンクリート水路で常流になるイメージです。

土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」の水クッションタイプ、というのが今のところ近いと思うのですが、
一般的な正方形の桝での水理計算方法が見つけられておらず、困っております。
私個人のレベルとしては、水路設計の基礎的な等流計算・不等流計算は経験ありますが、減勢工の計算は初の経験になります。
よろしくお願いいたします。

コメント

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追記いたします。
その後調べていたところ、「集水桝は小構造物のため標準設計図を用いればよく、特段の設計計算はしない(スラブの計算はする)」というような記述がありました。
つまり、集水桝で減勢効果を定量的に表すことはせず、射流の連続性が切れるので減勢効果が実際あるとしても、減勢施設ではない、との認識が一般論になるのでしょうか。
やはり水クッションタイプ減勢工として計算するのが良いのでしょうか。

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土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」(H26.3)における落差工の解説で、P.596から「b 特殊な落差工」の項が書き出されており、その中の(a)阻壁落差工が今回の型に近いのではと思います。
それで、(a)~(d)の解説の最後(P.599)の一文に「以上のように、特殊な落差工については確立された設計手法がないので、水理模型実験等を行って、その機能を確認することによって設計を行う必要がある。」とされています。
ので、減勢効果を立証する計算は困難なのではないかと思います。

ちなみに以前、灌漑用水路工で桝型の落差工を設計した際は計算による水理実証はできませんでしたが、落差が大きかったので水が叩きつける底盤には水衝撃によるひび割れ防止に鉄筋(D13)を配置し、それで会検(防衛事業)も通ったことがあります。
ご参考までに。

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ご返信ありがとうございました。ご指摘の内容を確認できました。
また、以下の農林関連の報文に集水桝の水理計算について丁寧な解説がありましたが、「射流の場合、著しい局所変化を伴うため水理実験により(中略)水理設計が可能となる。」とあり、やはり計算は単純にはいかないということで納得いたしました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsidre1965/55/1/55_1_37/_pdf

ご経験された落差工についてもご教示いただきありがとうございます。
その事例では、落差処理が目的のため減勢効果の水理検討は不要という状況でしょうか。それとも経験的に十分な規模(寸法)といった説明ができたのでしょうか。

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もう何年も前になるので、うろ覚えですが・・・
・元々、地形的な落差が大きく、矩形型の場所打ち構造物で対処するしか方法が無かった
・桝の内空は人一人が入って維持管理作業ができるような幅を確保(1.0mだったかな?)
・桝の縦断方向は地形なりに設定
・発注者側からの要求事項が、なるべく射流を発生させずに水流をいかに流すかが命題だったので減勢効果の数値立証は求められていませんでしたが、結果として「減勢効果は物理的にあるよね」でOKでした。
あまり的確なアドバイスになっていなくて申し訳ないです・・・。

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とんでもないです、大変参考になりました。実際的にはそこまで求められない方が一般的であるものと思いました。ありがとうございました。