日本工学会講演会「博士後期課程終了後のキャリアパス多様化に向けた学協会の役割」

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理工系大学院における博士後期課程への進学率が低下し、優秀な人材は修士課程修了後に就職する傾向が強い。この傾向に歯止めをかけるために後期課程に進学する学生へのRAなどによる経済支援を積極的に行う大学が増えているが、より大きな問題として学位取得後のキャリアパスへの不安がある。これは博士後期進学者の多くが学位取得後に大学や研究機関への就職を視野に入れているものの限られたポストしか用意されていないため熾烈な競争になること、またこれまでの大学院博士後期課程における教育が指導教員の専門分野における研究者養成一辺倒であったために、一般に修了者の視野が狭く、柔軟性に欠けることから企業が積極的に採用する状況になかったことが原因である。