産経新聞「道路特定財源論」について

 昨年12月23日付 産経新聞に、岩崎慶市論説副委員長の「道路特定財源論」が載っていました。大きな違和感を感じましたので投稿します。
 その内容は、岩崎氏の前回の「道路特定財源」に関する論説に対して、国土交通省の前技監 大石久和氏が反論したことについて、更に反論したものです。
 大石氏が、都市の道路の整備状況や、災害などナショナルミニマム論から、道路整備の必要性を説き、そのため、受益と負担の関係が明確な「特定財源」制度の有用性を論じているのに対して、岩崎氏は、「だれが見ても、ナショナルミニマムとしての道路は東京も地方も整備された。地方に行けば人影もない立派な道路が山や田畑を貫く。----- 道路特定財源の一般財源化は無駄な道路を阻止できるし、真に必要な政策にも使える。 ----- 国破れて道路あり にならないよう-----」と書いています。
 岩崎論説に対する私の反論は山ほどありますが、そもそも、「ナショナルミニマムとしての道路の整備は終わった」という基本認識を、産経新聞の論説委員たる方がしておられることに愕然とします。我が国の道路整備が極端に遅れていることは、諸外国(中国、韓国、東南アジアを含めて)と比較すれば明らかです。今は、その遅れを必死に取り戻さないと、この国の将来は大変なことになってしまうと思います。
 「道路なくて、国破れる」ことのないようにしたいものだと思います。 

路上工事の不人気投票に関する報道を見て

国土交通省「道の相談室」では路上工事(道路工事)の不人気投票を実施していますが、この結果がマスコミ(サンスポ“渋滞が難題…国交省「路上工事不人気投票」ネットで開始”)にも取り上げられています。

マスコミの報道では、実際に路上工事ワーストに選ばれたサイトを訪問し現場状況の感想を述べるとともに、交通事故の増加・緊急車両運行上の問題などを示唆した上で、工事担当者による工事の必要性のアピール、と続きます。最後は、国交省のねらいを紹介しながらも、「(投票が)単なる不満のはけ口にならなければいいのだが・・・」と結んでいます。

不人気投票は状況により不満の捌け口になっているのかもしれませんが、わざわざ時間を使ってネットにアクセスし投票しているわけですから、路上工事を改善していこうという国交省の活動に賛同した一般の方々の貴重な意見だと思います。土木技術者、特に、道路工事の計画監理に携わるものは真摯に受け止めるべきでしょう。

一方で、施工方法の改善により、路上工事中の占有面積を如何に減少させているか、そのための工事費用がどのくらい増額したのか、渋滞緩和にどのくらい効果があったのか、などの情報を出している施工事務所や技術開発を行っている研究所もあると思います。そのような情報をお持ちの方は継続的にアピールしていただければと思います。

例としてはこんなところがありました。
http://www.jfe-steel.co.jp/research/giho/003/pdf/003-08.pdf

久しぶりに道路公団民営化論議

久しぶりに道路公団民営化議論が、テレビのサンデープロジェクトで取り上げられていた。
猪瀬直樹氏を悪者にし弁明の機会を提供するという設定で面白かった。

取り巻く評論家の疑問の第1は、「結局不採算路線を含む9342kmすべてが出来てしまうのは、改革がまやかしであるからだ。」というもの。
第2は、「なぜ松田氏など民営化推進検討委員会の元委員が猪瀬氏を批判するのか」というものであったと思う。

第1の質問に対する回答は明快で、「これから完成する約2000kmを照査して採算性の確保できる区間のみ民営化企業で取り込む。残りは無料道路で、税金(特定財源)で対応するが、地方負担が課せられているので歯止めはある。」「この考えは朝日新聞なども社説で主張していた方式だ。」
また「民営化の要点の第2は財投を使わず市場で資金調達を行なうので、経営努力が市場に評価され、国民の監視ができることである。」とも主張。

第2の質問には、「私を批判する人には、上下分離や分割に反対する人もいる。民営化の要点は経営権の民営化であって、開かれた民営化を目指す必要があり現在の民営化の仕組みはこの方向である。道路という公共財産を保有し経営するべきだという主張は閉ざされた民営化で、利権構造の隠蔽をねらう陰謀である。」と主張。
ハイカなどの利権がらみの実態、JHが値下げすると困るJRなどの思惑があるとすると鋭い主張に思えました。

全体として、回りの評論家の不勉強(という役回りだったか?)が目立ったひとコマに思えましたが如何でしょう?
(森 靖之)

過去の質問の検索について

質問の時期がずいぶん前のものと思われるのか、検索サイトで検索した事項が、このHPで探せません。何とか過去分の質問も検索できないでしょうか?
ちなみに質問は、互層の場合の薬液注入についてです。
宜しくお願いします。

風致地区の意味

うちのまわりの風致地区がどんどん10階建てぐらいのマンションや、住宅地になっていっています。一体行政は何の目的で風致地区を制定したのでしょうか。また、ずさんな管理体制のもと、開発許可を与えている実態は目をつぶれません。住民反対を適当に無視して開発を進めている業者により、悲しいことに世間から”土木”のイメージが悪化しているんだと思います。はっきりいって、このような汚い仕事をする人たちのお給料の為に、緑が壊されているんですよね。このようなご時世なのだから、緑を保存するなら保存するで、モラルを動かすことはできないのでしょうか。
[編集部注:投稿された原文のまま掲載しています]

よう壁の水抜き穴を盛り土により埋められた場合

元々高地に住宅があり、よう壁がありました。
当然、水抜き穴もあり、当時、低地は宅地の状態でした。
低地の宅地に住宅が建ちましたが、その際に、盛り土が行われ、よう壁の水抜き穴が、盛り土の下になってしまいました。
低地に住宅を建設した業者は、よう壁と隣接するように、U字溝を設置してあるから業者の問題ではない、といいますが、盛り土をしたことで水抜き穴が機能しなくなっています。
この場合の責任の所在は、どこにあるのでしょうか?

気象予測技術と天気予報のギャップ

今年は台風による水害が多いことから,予測技術と天気予報のギャップについて,疑問を抱きました。
例えば高潮については,○○港で△時頃に×m程度,など地点特定の定量的予測がTV等にて情報提供されています。
一方,河川の情報については,□□川が氾濫の可能性などという特定地点の情報は見られず,氾濫後の被害状況ばかりが報告されています。

気象予測の技術は年々進歩しており,局地的・時間的な予測精度も高まっていることと思います。局地的豪雨を予測し,特定の河川の危険性を指摘することもできるのではないでしょうか。
しかし国民に発信されているのは,TV等の気象予報でよく聞く「関東甲信越の太平洋岸で今後24時間の降雨量は・・」というものが多いです。
台風が直近に迫っている人は,自分が住んでいる付近がどうなるか?何時頃どれくらい大変か?が興味の焦点でしょう。
どのあたりが特に降雨が多いとか,どの河川のどのあたりが危ない,など精緻な予報は出せないものでしょうか?

現在の気象予測技術とテレビで流れる天気予報にはギャップがあり,天気予報のレベルを気象予測技術のレベルに見合ったものにするべきでは,と考え投稿しました。

朝日新聞夕刊コラム 経済気象台「技術者の時代」

9月15日夕刊掲載のコラム、経済気象台に「技術者の時代」と題する記事が載せられている。
http://www.asahi.com/money/column/TKY200409150216.html
20世紀はエンジニアによりつくられたが、エンジニアの社会的評価は高くなく、日本では基本計画は文系がつくり、エンジニアは脇役であった。今後、エンジニアの決起を望む、が執筆者の言いたいところであろう。戦前の日米では技術者の社会的地位向上運動があり、昭和4年には日本で万国工業会議が開催されている。今はどうか。技術者の社会的評価問題をじっくり考えてみる必要がありそうである。

完全流体の流れは乱流か

水理学や流体力学で完全流体と言えば粘性のない流体(非粘性流体)です。粘性が0の流体の流れはレイノルズ数(Reynolds Number)が無限大になるので、乱流であるという人がいます。完全流体を正しく説明する必要があると思います。ご意見をお願いします。

”アゲ機能”の是非について

 いわゆる”アゲ機能”について、事務局は”無意味な投稿を助長する”と否定的な見解を出されていますが、
このホームページのユーザーであればそういう事にはならず、本来期待されている機能を果たすのではないでしょうか。
 活発に議論されている(つもりの)質問が時とともに下に押し流されていくのを見ると、
議論参加の輪が次第に狭められていく気がして、寂しいものがあります。

 新規質問とのかねあいもあろうかと思いますが、ご検討ください。

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"アゲ機能"とは?・・・
 掲示板において、”質問の投稿時期”ではなく、”それに対するコメントがついた時期”の順番で
質問を表示する機能が、いわゆる”アゲ”機能と呼ばれるものです。

 メリット :活発に議論が行われている(興味を持たれている)事項が先頭にきてわかりやすい
 デメリット:一般の掲示板でよく見られるように、”アゲ”るためにだけコメントがつけられる場合があり、無意味な投稿が助長されるケースも多い。