勾配がある床版コンクリートの打設方法の質問

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床版コンクリートの横断勾配が10%のコンクリート打設方法について
長さ200m、幅8m、縦断勾配は1%のカーブした床版
打設に伴う注意事項や特段の配慮が必要と思われるのですが、経験が浅くどのように施工したらよいか悩んでいます。
埋設金網での滑り防止など打設方法を教授願えないでしょうか?または、参考資料、サイト等の紹介をお願いします。

コメント

ユーザー nomkei の写真

 勾配がある場合、基本は下から上に打設していくことでしょうが、表面仕上げについては10%程度だと左官屋さんが辛くなります。なぜなら中腰で手元が低いと前のめりに転んでしまうからです。したがって、1層で打設できる薄い床版でしたら、高い方から低い方へ打設した方が楽ですし、スランプ8cmのコンクリートでは仕上げ段階でバイブレーターを掛け過ぎなければ、流下の心配は無いと思います。詳細については、実施工を行う職長さんと打合せをして知見を広めてはいかがでしょうか。

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インターチエンジのランプ部では片こう配で8%〜10%位の場所打床版の経験を記述します。
1.スランプは8cmが限度です。
2.事前に、上鉄筋より下へラス網でコンクリートの堰どめ。(鉄筋より出ては不可)
  設置間隔は1,0m程度。(埋め込みとなり微細クラックの防止にもなる。)
3.打ち込み流しは、標高の低い方から高い方向へ打ち込み、橋長方向の幅は4m前後。
4.打設厚さの一回目は、上筋付近で止め順次標高の高い方へ打ち込む。(下段打ち)出  来れば、一度に規定高さまで打ち込むのがよい。上下の打ち継ぎなし)
5.その後、二回目として、標高の低い方から上筋を含めた厚さ部分を打ち込む。
1)(厚さが薄いため形状の違うバイブレーターを用意するのが良い。(上段打ち)
2)(必ず下段コンクリート部にバイブレーターを挿入のこと)
3)二回打ち込み時には、コンクリートの流れ防止のため、木製桟木で作成した流下防止  治具を転用して使う。木製の治具は、縦4m横2mを3〜4基作成(橋長方向4m、  治具の流下止の中桟間隔は50cm程度(横断面方向)でよい。治具の止め方は、治  具の下方に突起物をつける(流下圧に耐えるため)
6.先ず治具内を粗均し、治具を撤去、治具の凹部を埋め、1回目の仕上げとする。
7.治具の基数は、状況(打ち込み速度、気温、その他)により決める。
8.事前に試験打ち(ヤードで同じ床版条件、鉄筋、こう配など)を行い、床版を切断試  験片を採取、断面状況(特に打ち継ぎ状況)の検査、窄孔コンクリート試験体の採取  と各種試験等を行い、品質確保の為の作業標準(要領)として床版コンクリート打込  作業要領に組み入れる。
9.事前に技術者、経験者を含め、周知徹底(事前打ち合わせ、周知会、勉強会)する。
10.現場の監理技術者として、あくまで他人の依存はダメ、自ら問題提起、PDCA(プラ   ン、実施、チェック、アクション)の輪を、作業所員、職長、作業員一体になって取  り組む事が技術者の責務であり、又これを広く水平展開し、全体のレベルアップに貢  献することが最重要である。(一人の経験としての保持は不可、技術の伝承はなし)

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すばらしい方法です。ただ一点ですが、勾配10度でも、仕上げは良好でしょうけれど、十分なタンピングができるか疑問が残ります。そうすると、メッシュはもっと細かくすべき(5cm×5cm?)と思います。
2層目は、下から上へ、中桟間隔は50cm程度とし、上筋すれすれ程度まで打設し、3層目として表層を、メッシュの板材(5cm×5cm?)にて、上から下に流すように、タンピングしつつ、打設し、その後鏝仕上げします。そうすれば、すれば、十分なタンピングができると思います。尚、流下防止ラス網堰止めは、ポリプロピレンのメッシュのロールが、市販されており便利です。
立坑・トンネル構築技術研究会