鉄筋コンクリートL型擁壁のひび割れ発生原因について

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 鉄筋コンクリートL型擁壁のひび割れの発生原因として,どのようなことが考えられるでしょうか?
 延長は約2kmで,10mに1箇所の割合で目地板および止水板を設置しています.天端幅30cm,擁壁高1.5〜3.0m,その他の構造等の詳細は不明です.ひび割れが約80箇所,ヘアークラックで,クラックより白いゲル状の物質が析出しています.施工後約9年が経過しており,コンクリートの打設は秋から冬にかけてであったと聞いています.
 よろしくお願いします.

コメント

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もう少し詳しい報告は無いのでしょうか:ひび割れが発生した場所・方向・コンクリートの表面状態の観察状況、ひび割れが発生し始めた時期。

部材厚:30cm・・・水和熱による温度応力によるひび割れの可能性は少ない
目地間隔:10m間隔、擁壁高さ1.5mから3m:底版の拘束による直壁ひび割れ発生の可能性は比較的高い
ヘヤークラック:擁壁露出面が乾燥していて分かるようであれば結構幅が大きいのか・・・養生不足・温度管理不足
白いゲル状の物質が析出:貫通ひび割れの可能性も
コンクリートの打設秋から冬:養生不足・温度管理不足
その他:用心鉄筋不足

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情報が不足しています。

ただし、このような構造物の場合、ほとんどが目地間の中央に縦にひび割れが入っているのが観察されます。底版の拘束による(温度+乾燥収縮)が原因のひび割れが多いです。

補修に関しては、この記述を見る限りでは、構造的には、何もしなくても大丈夫だと思います。

類似の案件の相談が、「一日土研シリーズ 土木技術相談集」の「材料・土工・施工編」に載っています。

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お尋ねの情報からの推測です。(前のコメントでもありますが情報が少ないので推測です)
?部材厚さから判断すると、コンクリート水和熱による内部拘束影響はなさそうです。
?構造・施工方法が不明ですが、底版のある擁壁であれば底版コンクリート打設・硬化後に壁コ ンクリートを打設する場合が多く、その場合には底版コンクリートの外部拘束によるひび割れ がほぼ鉛直方向の発生します。
??を防止するためにお尋ねのような誘発目地を入れるのですが、10mに1箇所程度の場合
 その中間に縦ひび割れが発生することは比較的多くあります。

以下蛇足ですが今後の対策についての私見を述べさせていただきます。
ヘアークラックということですが以下の点を考慮されるのが良いと考えます。
?構造物の耐力
 状況からすると今すぐどうこうという問題なさそうです。
?構造物の耐久性
 クラック幅がはっきりしませんが、大きいものは補修したほうが良い(一般的には0.2mm程度 を越えるもの)。
 というのは、内部の鉄筋が錆びて膨張しコンクリート片の剥落 という事態を防止するためで す。
?構造物の美観
 見た目に汚らしくないか、不安感を与えないか などを検討します。