BOX埋戻し土をEPSとする時の側壁部材厚

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BOXに近接する埋設物への沈下の影響を避けるため、BOXは杭基礎、BOX埋戻し土は軽量盛土(EPS)とすることになりました。BOXカルバートの設計において、作用する土圧としては、一般盛土では静止土圧係数k0=0.5(カルバート工指針)としますが、EPSは上載荷重の10%しか作用しないため、極端に水平荷重が少なくなります。そのまま計算すれば頂版、底版に比べて側壁部材厚が薄くなり、バランスの悪い断面形状となります。ただし「バランスの悪い」とは、あくまで感覚的なものであり、これでもOKなのか、せめて標準設計程度の部材厚とすべきかと悩み中です。どなたか御意見をいただけませんでしょうか。宜しくお願いします。

コメント

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水平土圧が小さくなれば、側壁スパン中央部が厳しい状態になりそれほど部材厚を減じることが出来ず、バランスが悪くないような気が???
頂版上もEPSに置き換えるのであれば頂底版も部材厚が薄くなり極端にバランスが悪くならないような気が・・・
どのような断面を想定しているのか分かりませんが、上記のことが頭に浮かびました。

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コメント有難う御座いました。おっしゃる通り、通常であれば側壁中央部が厳しくなるはずです。一般盛土で今回の土被り0.7mの場合、水平土圧はPhd=0.5γhで算出されますから、深さ方向に大きくなりますが、EPSの場合は側壁下端まで一律Phd=0.1q(q:上部床版より上方の荷重)となります。ちなみに今回は頂版上は一般盛土+舗装とし、基礎は杭基礎になっていますので、側壁にかかる断面力は側壁中央部でも小さくなっています。

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部材厚は施工のよしあしを考えれば鉄筋径の10倍以上
複鉄筋であれば構造細目から193mm以上必要です

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有難う御座いました。
コンクリート標準示方書の記載でしょうか?
探してみます。

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国土政策総合研究所の土木構造物設計マニュアルでは厚さは
上下側面とも同じとするとしていますから
これに準じればよいのでは

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「厚さは上下側面とも同じとする」とはどのページに書かれているでしょうか?
そんな設計はしたことないですが・・・

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部材厚についてですが
まず発注元はどこでしょうか?
国交省?農政局?
国交省でしたら「土木設計マニュアル設計・施工の手引き(案)」
の中に最小40cmとあります。フリーでありますので参考に。
http://www.mlit.go.jp/tec/cost/sekkei/himonman/mnl_himn.html

農政でしたら「土地改良事業計画設計基準 設計 水路工」
のなかに20cmとあります。
(会話をみると農政ではないみたいですが、参考に)

私個人の意見ですが
言われるように”バランス?外見?”が悪い時がありますが
その時は計算結果にとらわれず施工的にも配慮して決めています。
今回はBOX(単純)なので施工性は決め手にならないかもしれませんが。

計算についてです。
頂版がある程度土被りがあり過載荷重などあるので
頂版端部モーメントが側壁上部モーメントにシフトすると思いますが。
そのモーメント使うと頂版・側壁共にあまり部材厚の違いは無いと思います。
(軸力が違うので多少差はありますが)

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有難う御座いました。
発注元は市町村で、基本的には国交省に準じます。
したがって、最小40cmおよび標準設計図集の同規模BOXの部材厚を
参考に決めようと考えました。
計算についてですが、おっしゃるように
頂版端部モーメントが側壁上部モーメントにシフトするので
モーメントはほぼ同じになりますが、部材厚決定にはせん断力が大きく影響します。
頂版と側壁のせん断力は大きく異なっており、これが起因しているものと思われます。
引張に対しては鉄筋量である程度対応可能なため
圧縮およびせん断応力について、側壁は余裕のある数値となります。
現計画では頂版600・D32@250(支間中央部内側引張)
底版(杭基礎)600・D29@250(支間中央部内側引張)
側壁500・D13@250(全て外側引張)としています。
側壁はB6.0m×H5.0の標準設計図集における部材厚を参考に500としました。
(頂版、底版は計算による)

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思うに、壁厚のバランスより過大設計となる方が問題かと思います
それと、BOXの最小部材厚は30cmと記憶しておりますが・・
樋門と違うので再度確認されてはどうでしょうか?

確かにバランス悪いと不安になりますけどね
側壁厚の決定根拠、聞かれたときに返答に困ると思いますよ
発注者側の意向なら問題ないですけど・・

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確かに過大設計となることは問題ですし、側壁厚の決定根拠を問われたときには返答に困ります。発注者の意向といっても市町村では会計検査官に太刀打ちできないので、結局、こちらに返ってきてしまうんですよね。
せん断応力に対して結構余裕がある状態ですが、引張などは目立つ程ではありませんので、再度、発注者に説明して納得してもらっておきます。
(危険な構造物にはなっていないことが、せめてもの救い)
BOX側方にEPSを置いて土圧を軽減すると、こんなにバランスの悪い構造になるなんて解りませんでした。(良い?教訓になりました)
いろいろ教えていただき有難う御座いました。

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#3232です
部材厚が30cmと指摘がありますが
「土木設計マニュアル 土木構造物・橋梁編」の中には
最小30cmとあります。失礼しました、河川構造物かと思いまして。
上の文献はフリーでは無いかと思います、全日本建設技術協会が発行しています。

支間がひろいとどうしても側壁に比べ頂版が厚くなる傾向になります。
今回側壁の荷重がほとんどないと言う事なので更に”目立つ”でしょう。

私も同じ意見で側壁は標準設計、頂版底版は計算より、で行くと思います。
ちなみにラーメン筋はどれくらいでしょうか?

頂版については制約(他構造物との離隔など)がある時はたまにせん断補強筋で対応する事もありますが。
圧縮でOUTにならない限り部材厚は操作出来ると思います。

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今回設計したBOXは内空断面B6.0×H5.0、土被り0.6m、杭基礎(2列配置)です。頂版上は通常の盛土+舗装とし、BOX側方のみ軽量盛土です。
(BOX底版下の埋設物への影響回避のため)
計算結果による部材厚は、頂版600、底版600に対して、側壁は300でもOKになります。
せん断応力により部材厚が決定していれば、せん断補強筋を配筋すれば、部材厚は薄くなりますが、今回は頂版の圧縮、引張とも適度な応力となっています。
これ以上は仕方がないと思っています。

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設計ミスが無いのに、見た目にすっきりできない形状になることがありますよね。
でも、計算書を何度も見ても問題ないのだから、これで良いのだ・・・というところで普通は終わりますが、それなりに経験を積んでいる設計者が見て「何かおかしい」と思ったらやはりどこかに見落としがあると思ったほうが良いと思います。

今回のケースで考えないといけないのは、今回のように「側面にEPSを設置して、なおかつ杭基礎の場合の設計を通常のカルバートの設計手法で行って良いのか?」という点について掘り下げる必要があるかと思います。

ボックスカルバートの設計において、地震時には盛土と一体となって挙動するため地震時の照査は不要ということになっていますが、今回の場合、地震時にカルバートはEPSと一体となって挙動するでしょうか?

EPSによる側圧はほとんどないでしょうから、地震時にはカルバートは地盤の上にちょこんと乗っかった状態で挙動するのではないでしょうか?
そのような状態を想定して照査を行っておいた方が良いのではないでしょうか。
また、それだけ側壁が薄くなると、ウィング規模を大きくできないので、結果的に不経済な構造物になってしまうような気がします。何か他の要素により側壁厚を厚くする方法を考えてはいかがでしょうか?

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有難う御座いました。
地震時は考えていませんでした。
他の要素も含め再考してみます。