土の変形係数

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土の変形係数E0とE50の違いについて、どなたか詳しい方、教えてください。
よろしくお願いします。

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E0:その地盤固有の変形係数(材料で言う ヤング係数に相当する)
E50:D=50cmの載荷板によって求めた変形係数(平板載荷試験)
  この数値が30cm、75cmの場合がある

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E50については、土の一軸圧縮試験に関する地盤工学会基準JGS 0511またはJIS規格A1216を参照下さい。通常、E50と言えばこれらの基準類で定義されている土の変形係数を言います。

一方、E0というのはどの文献、どの規準に示されているものなのか特定してもらわないと回答できないのですが、道路橋示方書に出てくるE0のことを指しているのであれば、設計定数としての鉛直方向地盤反力係数を算出するための変形係数です。この場合のE0はE50のように粘性土(一軸圧縮試験は粘性土しかできません)に限定されるのではなく、あらゆる地盤について様々な測定方法(一軸圧縮試験、三軸圧縮試験、平板載荷試験、標準貫入試験など)で求めた変形係数とされています。

E50の求め方は厳密に基準・規格で定義されているのに対し、E0はどのような試験で求めるかは記載ありますが、具体的な求め方は曖昧です。例えば三軸圧縮試験では拘束圧によって応力-歪曲線は変わるため、変形係数は一義的には決められません。そのような場合にどの変形係数を採用するかは、技術者の「工学的判断」に委ねられているというべきかも知れません。

鉛直方向地盤反力係数を求めるため、E50をE0として使うケースは考えられますが、逆に一軸圧縮試験以外から求めたE0を利用してE50を推定するというのは強引すぎて無理があるものと思います。E0はあくまで道路橋示方書に記載された範囲でのみ使用すべき定数と考えます。