コンクリートの品質管理における頻度

コンクリートの試験基準において、本県の土木工事共通仕様書では「1回/日以上、構造物の重要度と工事の規模に応じて20㎥~150㎥ごとに1回」と記載されています。この解釈としては、1回/日の試験は必須と考えています。また、湾工事では、「1日1回とし、1日の打設量が 150m3を超える場合は1日2回とする。」と規定されていますので、この解釈は間違えではないと思っていました。しかし、ネットで検索すると地整や各都道府県でまちまちのようです。特に、令和3年度1級土木施工管理技術検定第一次検定試験問題Bにおいて、「1回/日、又は構造物の重要度と工事の規模に応じて20㎥~150㎥ごとに1回」と記述は適当であるとされていました。正しい解釈や根拠をご存じであればご教示ください。

コメント

#10014

コンクリート標準示方書では、20m3~150m3ごとに1回となっています
この曖昧な頻度ですが、施工者が定めると記述があります

ただし、当然ながら施工者は施主に承認を取る必要があるので実質的には施主の裁量次第となります

地整や各都道府県で異なるのは各自治体にある過去の実績を元に20m3~150m3の間で決定できるからです
1回/日というのは20m3未満に対する対応で作成されたものになります

構造物の重要度に依りますが、仕様書に記載が無ければプラントで製造されたJIS規格品を扱う場合、20m3未満は現場試験不要とすることもできます
(均しコンなんかはこれでスルーすることもあります)

#10020

土木学会RC示方書では、「1回/日または構造物の重要度と工事の規模に応じて20~150m3毎に1回・・・」と書かれています。これを守りながら、施工者(=学会の表現です)、が決めることになります。したがって、naotoさんの県の基準も湾工事の基準も土木学会基準を遵守していることになります。ちなみに、NEXCOのコンクリート施工管理要領では、フレッシュコンクリートについては、「最初の1台(生コン車)、以降、50m3毎」とありますが(舗装コンクリートは別途)、これも土木学会基準を遵守しているということになります。この場合、総打設量の表現はありませんので、20m3/日以下の場合も要検査です。
土木学会では20m3/日以上の打コンについては、受入検査の頻度は施工者が決めるということですが、構造物の重要度や規模だけでなく、費用が発生すること、検査頻度によっては打設速度(工程)に影響が出る可能性があること等を考慮して、施工者だけでなく、施主及び施工者が一緒に適切な判断をすることが必要と考えます。