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"未来へのバイオ技術" 勉強会「バイオ素材百花繚乱12 ~エコロジー&エコノミーとしなやかさ」
開催日時 2018年1月25日(木) 14:00~17:00
会場 (一財)バイオインダストリー協会
定員 60名
主催 (一財)バイオインダストリー協会
協力・協賛 (公社)日本農芸化学会、(公社)日本生物工学会、(公社)土木学会、(公社)日本化学会(予定)
備考 17:00~講演会後に簡単な交流会
「地球に優しいバイオグラウト~土壌微生物により固化する新技術」
川﨑 了 氏(北海道大学大学院工学研究院 環境循環システム部門 地圏循環工学分野 資源生物工学研究室 教授)
地盤工学と生物学や化学を融合させた地盤改良・固化技術についての研究活動が活発化している。微生物を使った地盤固化技術の研究開発は、2000年代に入ってから熱を帯びてきた。微生物が尿素を分解する際に生じる二酸化炭素と海水中のカルシウムが反応して、炭酸カルシウムができる。それが土の粒子同士をつなぎ合わせて土を固める仕組みである。演者は、海浜の珊瑚や貝殻の破片、砂、礫などが自然に固化してできた石灰質岩であるビーチロックに着目し、微生物機能を使って地表面を固める研究に取り組んでいる。セメントや薬液などのモノを入れずに、現地にある材料で工事対象物の性能を満たすことができれば、環境への負荷を大幅に低減でき、究極の自然素材を使う次世代の地盤固化技術として注目されている。復興支援、国土修復の鍵となる新技術である。
「石灰石から新素材「LIMEX」で世界を変える」
黒木 重樹 氏((株)TBM 開発本部)
増田 稜 氏((株)TBM コーポレート・コミュニケーション本部)
新素材『LIMEX』は、石灰石を主原料とし、紙やプラスチックの代替として用いることができる。石灰石は埋蔵量も多く、日本でも100%自給自足できる資源であり、世界各地の埋蔵量も豊富で、かつ高効率でリサイクルも可能、ほぼ無尽蔵と言っても過言ではない。水や木を使わずに紙代替製品を、石油の使用量を減らしてプラスチック代替製品をつくることができ、またコスト競争力もあるため、「エコロジーとエコノミー」を両立することができる。LIMEXの開発の背景、素材の紹介、用途開発、将来展望についてご紹介いただく。
16:00~16:50 「環動ポリマー構造の導入による竹のようにしなやかでタフなポリマー材料」」
小林 定之 氏(東レ(株) 化成品研究所 研究主幹)
自動車や家電などに用いられるポリマー材料は、一般的に、硬くすると脆くなり壊れやすくなる。一方、壊れにくくするために柔らかい材料を配合すると、強度が低下するという課題があり、使用時には硬く強く(高剛性)、変形時には壊れにくい(高靭性)、硬くても力を受け流す竹のような材料の開発が望まれていた。演者らは、分子設計に加えナノアロイ技術を適用することで、ポリマー材料への環動ポリマー構造の導入に世界で初めて成功し、従来材料と比較して約6倍の破断伸びと約20倍の屈曲耐久性を達成した。
環動ポリマー構造の導入により、ポリマー材料が持つポテンシャルを最大限に引き出せる可能性があり、自動車、家電、スポーツ用品など、幅広い分野への応用展開とポリマー材料市場の拡大が期待される。
講演会参加費 JBA法人会員、JBA個人会員(アカデミア所属): 無料
協力・協賛学会会員((公社)土木学会を含む): 無料
非会員: 10,000円(税込)
https://www.jba.or.jp/jba/seminar/se_02/_12.php からお申し込み下さい。
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