「築土構木」と土木の関係について情報提供ください。

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近年、土木の説明に、淮南子にある「築土構木」が引用されることが多くなりました。
土木学会100周年を控えて、土木の歴史にも関心が寄せられているようです。

ところで、「築土構木」という言葉がいつごろから土木界で引用されたのか、土木学会事務局で調べてみました。
土木学会関係の文献で最初に現れたのは、1975年10月の関西支部の支部便りに掲載された、近藤泰夫氏の論説です。
ただし近藤氏も「土木の字句の発想は中国に著作された漢書淮南子にみられる「築土構木」を出典とするという。」ということで、伝聞とされています。
土木学会誌を遡ると、大正5年ごろ土木の改名論がありますが、「築土構木」は出てきません。
もちろん、土木という文言は古くから使われていて、中国では紀元前から、日本でも平安時代の文章には出てきます。
このころは、当然ながら現代の土木と建築を合わせたような構築といった概念です。
土木の由来が淮南子であるなしにかかわらず、淮南子の文章は土木の心を格調高く説明していますので、説明文として引用することは可能でしょう。

結局私たちの調べた範囲では、土木の「築土構木」由来説は1975年までしか遡れていません。
どなたか、「築土構木」を最初に紹介された文献をご存じないでしょうか?

コメント

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自己レスになりますが、以下のような状況です。

土木の築土構木由来説に関して、
1.1975年の土木学会関西支部の会報に近藤氏が伝聞として掲げたものが最も古い資料で、これ以上の記述は見つかっていません。
2.大阪大学には、構築工学科設置のことで現役教授、図書館等にお問い合わせしましたが記録は見つかりませんでした。
3.一部の方が、明治時代に誰かが淮南子から持ってきたと推測されていますが、根拠はありません。
 土木工学ハンドブックに関しても、筆者に確認しましたが、根拠はありませんでした。
4.大石久和氏が、淮南子由来説に否定的な論説を述べておられるほか、最新情報として、細見寛氏が興味深い淮南子由来説否定議論を展開しておられます。
サイトはこれです。https://ja-jp.facebook.com/JSCE.jp/posts/536902076396780 

2014.3.27