再生骨材のプレウェッティングおよび水分管理について

セクション: 
|
ユーザー Da-hiro の写真

コンクリートライブラリ120では,再生骨材を使用する際はプレウェッティングするとあります。
現場では,プレウェッティングおよび水分管理はどのように行うのでしょうか。
散水だけでは,骨材の含水状況にばらつきが大きいと思いますし,また再生細骨材は付着モルタル分により固結する等の指摘もあります。
ご教授いただければ幸いです。

コメント

ユーザー shibatani の写真

再生骨材の製造方法で乾式及び湿式方式があります。ライブラリー120の資料編にはその大別が載っていませんが、ほとんどが乾式製造の為、製品段階で気乾状態になっています。フレッシュの品質変動を避ける為、解説に載っているように散水設備及び、排水設備を備えた貯蔵施設が必要です。したがって、表面水率が安定する散水位置、水量、散水方法を、製造される骨材品質を見ながら対応するしかないと思います。
骨材の古結化の原因は微分の量にあります。吸水率を下げることは付着モルタル、付着ペースト量を減らすことです。したがって、削減されたモルタルが微分を形成し湿潤で固化を促進させます。特に細骨材での微分量には注意が必要でしょう。物理的性質での微粒分量が10%以下ではかなり大きい数値と思います。JASS5(1993年度) 砂 高強度コンの骨材品質での洗い試験損失量 2%以下が望ましいと思います。
2%以下にすれば、プレウェッティングでの保存であっても凝結反応は緩和されます。いわゆる凝結しても簡単にバラける範囲です。  以上

ユーザー Da-hiro の写真

shibataniさんコメントありがとうございます。
微粉分については,再生コンクリ性状より,特に取り扱いに悪さをするようであれば洗って使用するつもりです。

ユーザー takehsaka の写真

wadahiro様 コンクリートライフ゛ラリー120「電力施設解体コンクリートを用いた再生骨材コンクリートの設計施工指針(案)」を参照いただき,ありがとうございます.ご質問に対し,「電力施設解体コンクリート利用検討小委員会」事務局として以下のとおり回答させていただきますので,参考にしていただけると幸いです.

 ご質問には,「現場では,」とございますが,これが生コンプラントの「現場」であるのか,建設現場に設営したコンクリート製造プラントの「現場」であるのか,コンクリート製造プラントを設営しない建設「現場」であるのか,判断に迷いますので,それぞれの場合について,以下のように回答させていただきます.

(1) 生コンプラントの場合:再生骨材専用のサイロを用いる場合には,普通骨材と同様の水分管理が可能と考えられます.ただし,再生細骨材については,多量の骨材を長期間ある程度湿った状態で貯蔵すると,微粉の影響等により固結することも考えられますので,使用量と貯蔵量のバランスを考えながら管理することが重要となります.
また,サイロを用いないで,貯蔵する場合には,雨が直接かからないように,屋根のあるストックヤードに貯蔵し,スプリンクラーなどで撒水し,水分調整を行うこととなります.その際,再生骨材は一般に吸水率が高いため,十分な水分を撒水するとともに,余剰な水分が停滞しないよう,水はけの良い構造とすることが重要であると考えられます.このようにすることで,それなりに安定した吸水状態が得られると考えられます.この場合においても,再生細骨材の固結に関しては,上記と同様な配慮が必要となります.

(2) 現場でコンクリート製造プラントを設営する場合:上記生コンプラントと同様です.

(3) コンクリート製造プラントを設けない建設現場の場合:この場合には,附属書3で提案している粗骨材後投入法による再生骨材コンクリートの製造(案)の方法が用いられると想定されますが,現場での再生粗骨材の水分管理については,撒水による方法(予め重量を計測した再生粗骨材(1ton程度)を,フレコンバックに入れ,上部の口から撒水)で,それなりの湿潤状態を確保できたという試験施工結果が得られています.

 いずれの場合においても,配合選定のための試験練りを行った時の骨材の含水状況と,本練り時の骨材の含水状況をなるべく同じ条件となるように調整することが,安定したコンクリートを得るために重要であると思われます.また,最終的な確認は,練り上がったコンクリートのスランプおよび空気量で確認することが必要です.

ユーザー Da-hiro の写真

takehsakaさん,コメントありがとうございます。
現地破砕(粗,細骨材とも使用),現地バッチャで練混ぜ(後投入無し)で検討していました。
気乾骨材のまま再利用することで,骨材管理を合理化できればと思っていましたが,再生骨材の水分管理は,通常骨材と同等であれば,気乾骨材の再生コンクリートに与える影響の方が,はるかにリスクが大きいですね。