異種金属の接触で生じるガルバニック腐食について。 耐候性鋼材とステンレス鋼(SUS304)が接触した時、ガルバニック腐食は生じるのでしょうか?ちなみに水の影響はほとんどありません。よろしくお願いします。 コメントを追加 コメント #2498 ガルバニック腐食 日本では生じます 返信 #2507 ガルバニック腐食 水は殆どない・・ 温度と湿度を一定条件に保てるのなら 殆ど腐食しないが 完全に無くすには 水分を0にしない限り無理 返信 #2508 Re:ガルバニック腐食 耐候性鋼は少量のCu,Cr,Pを含む鋼材で、通常使用されている鉄鋼材、すなわち炭素鋼に近いものです。初期の腐食速度はほとんど炭素鋼と変わらないと言われております。炭素鋼と異なるのは数年経過するとさびが安定化して腐食速度が低下してくる点です。 一方、SUS304は18Cr、8Niを含む鋼で、空気中の酸素と素早く反応して、CrやNiの非常に薄くて丈夫な酸化皮膜(不動態皮膜という保護皮膜でnm単位の厚さです)を表面に形成して非常にさびにくくなっています。ただし塩分があると不動態皮膜が局部的に溶けて孔食という錆が発生します。 SUS304の腐食電位は、炭素鋼より約+0.5〜+0.6V貴な(高い)ため、水分と酸素があればガルバニック腐食を起こします。実験して見なければわかりませんが、耐候性鋼の腐食電位は炭素鋼に近いものと思われますので、耐候性鋼とSUS304も同様にガルバニック腐食を起こす可能性は、日本のような高温多湿な環境では十分にあります。特に沿岸部では要注意と思います。 返信
#2508 Re:ガルバニック腐食 耐候性鋼は少量のCu,Cr,Pを含む鋼材で、通常使用されている鉄鋼材、すなわち炭素鋼に近いものです。初期の腐食速度はほとんど炭素鋼と変わらないと言われております。炭素鋼と異なるのは数年経過するとさびが安定化して腐食速度が低下してくる点です。 一方、SUS304は18Cr、8Niを含む鋼で、空気中の酸素と素早く反応して、CrやNiの非常に薄くて丈夫な酸化皮膜(不動態皮膜という保護皮膜でnm単位の厚さです)を表面に形成して非常にさびにくくなっています。ただし塩分があると不動態皮膜が局部的に溶けて孔食という錆が発生します。 SUS304の腐食電位は、炭素鋼より約+0.5〜+0.6V貴な(高い)ため、水分と酸素があればガルバニック腐食を起こします。実験して見なければわかりませんが、耐候性鋼の腐食電位は炭素鋼に近いものと思われますので、耐候性鋼とSUS304も同様にガルバニック腐食を起こす可能性は、日本のような高温多湿な環境では十分にあります。特に沿岸部では要注意と思います。 返信
コメント
#2498 ガルバニック腐食
日本では生じます
#2507 ガルバニック腐食
水は殆どない・・ 温度と湿度を一定条件に保てるのなら 殆ど腐食しないが
完全に無くすには 水分を0にしない限り無理
#2508 Re:ガルバニック腐食
耐候性鋼は少量のCu,Cr,Pを含む鋼材で、通常使用されている鉄鋼材、すなわち炭素鋼に近いものです。初期の腐食速度はほとんど炭素鋼と変わらないと言われております。炭素鋼と異なるのは数年経過するとさびが安定化して腐食速度が低下してくる点です。
一方、SUS304は18Cr、8Niを含む鋼で、空気中の酸素と素早く反応して、CrやNiの非常に薄くて丈夫な酸化皮膜(不動態皮膜という保護皮膜でnm単位の厚さです)を表面に形成して非常にさびにくくなっています。ただし塩分があると不動態皮膜が局部的に溶けて孔食という錆が発生します。
SUS304の腐食電位は、炭素鋼より約+0.5〜+0.6V貴な(高い)ため、水分と酸素があればガルバニック腐食を起こします。実験して見なければわかりませんが、耐候性鋼の腐食電位は炭素鋼に近いものと思われますので、耐候性鋼とSUS304も同様にガルバニック腐食を起こす可能性は、日本のような高温多湿な環境では十分にあります。特に沿岸部では要注意と思います。