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第四回定例講演会参加者募集のお知らせ
講演会ご案内
主催:NPO法人慣性センサ応用技術研究協会,協賛:一般社団法人日本機械学会,公益社団法人土木学会
開催日時:平成28年12月2日 午前10時開始, 午前9時30分開場
場所:機械振興会館B2ホール
講演会参加費用: 個人会員 5000円,一般個人 7000円,学生 3000円
申込期限 11月29日
申込方法 http://www.traisa.org に掲載の申込用紙に記入して, office@traisa.org に送って下さい.
10:00-11:00
『鉄道河川橋梁橋脚の加速度モニタリングシステムの開発』
阿部慶太,鉄道総研副主任研究員
鉄道橋梁橋脚では,洗掘や河床低下等により,橋脚の安定性に関する健全度の低下が生じる.現状,この健全度の評価は,河川の澪筋の変化等を目視確認する定性的な評価や衝撃振動試験から得られる固有振動数で評価されているが,橋脚に常設した計測器で健全度を状態監視する手法により,検査の効率化等による維持管理コストの低減や高頻度の健全度診断による高安全性な鉄道の実現が期待できる.そこで,橋脚の固有振動数と相関を有する健全度診断指標を新たに提案し,橋脚に常設した加速度計で長期計測したデータから橋脚の健全度を評価する手法を提案した.また,この手法によりモニタリングシステムを開発している。これらの状態監視手法と開発中のシステムについて紹介する。
11:15-12:15
『海中ロボットの今を語り、未来を考える』
吉田 弘,JAMSTEC部長
海は多くの日本人にとっては身近なモノであると思われます。海の産業をどんどん進めていこう、進めなくてはいけないという声も昔からあがっています。しかし、実際に海の産業というと何があるでしょうか。漁業、輸送、造船など、そんなに多くはあがりません。特に海中となると日本には殆ど産業が無いのが現状です。一つの理由には日本の海は深いということがあるかもしれません。一方で、日本の領海と排他的経済水域内には、非常に多くの海底資源があることが知られています。しかし、深いところにあるので、調査・採掘などすると採算があわないのです。深海にローコストに安全に行ける道具はロボットでしょう。講演では海中産業と海中ロボットの現状を紹介して、未来に向かってどうしていくべきかを考えたいと思います。
13:15-14:15
『「空の産業革命」を拓くドローンの現状と課題,未来像』
鈴木真二,東大院教授(航空宇宙工学),日本UAS産業振興協議会理事長
小型無人航空機はドローンと呼ばれ様々な産業利用が始まっている。これまで通常の飛行機では許されなかった高度150m以下での低高度空域を活用するという意味で「空の産業革命」を拓くとして様々な産業利用が期待されている。ドローンの普及には、小型慣性センサ、リチウム・ポリマー電池、通信技術等の発達が大きく関与している。ただし、空を飛ぶことのリスクに対する懸念があるのも事実である。各国政府は規制策を打ち出し、日本でも昨年9月に航空法が改正され、12月より具体的な規制が始まった。ドローンの健全な発展に向けた技術開発と安全ルールの展望と課題を世界の情勢も含め紹介したい。
14:30-15:30
『日本海溝海底地震津波観測網の整備事業』
金沢敏彦,防災科学技術研究所海底地震津波観測網整備推進室長,東京大学名誉教授
日本海溝海底地震津波観測網(S-net)は平成28 年度中に完成しますが、2011 年東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波によって引き起こされた大規模地震災害である東日本大震災を契機として計画がスタートしました。大震災当時の観測網は海域では極めて貧弱でした。S-net は北海道沖から房総沖にかけての沿岸から沖合約300 kmまでの広大な海底に格子状に150 の海底地震計と海底水圧計(津波計)を設置し海底ケーブルでつなぐリアルタイムの大規模観測網です。発生場所によりますが海域の地震発生は最大30 秒程度、津波は最大20分程度これまでより早く検知(実測)して、より迅速でより高精度な情報の発信に活用することが可能となります。S-netの概要と海底という特異な場所での地震観測について紹介します。
15:45-17:25
パネルディスカッション
『慣性センサンビジネスの展望と課題』
モデレータ:神永晉,前住友精密工業社長
パネリスト:国見 敬,曙ブレーキ工業(株),小松康俊(株) 渡辺製作所 センサー事業部,野々村裕 名城大学,細谷克己 オムロン(株),営業推進部
応用範囲の広い慣性センサが、多くの分野でどのような役割を果たすことが出来るのか、IoT世界へ向かう中でどのようなビジネスが展望できるか、その課題は何か、慣性センサが置かれた現状の問題点を考察しながら、シーズとニーズのマッチングの観点を踏まえて議論し、日本のイニシアチブで、慣性センサを応用した新しい産業を創出する方策を探る。
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