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貴殿が仮設について耐震・耐風仕様を検討されるのは進歩で,湿式摩擦係数は0でない為,私は代理で静止摩擦係数(μ)の求め方を以下に記す(文献1).
1.水平方向載荷し量りの読みをF_0[N]とする実験
静止摩擦力f[N]は静止物体に対し動き出すのを妨げる摩擦力で最大静止摩擦力F_0[N]は滑り出す直前の摩擦力で,
F_0=μN(1) 此処に,μ:静止摩擦係数 接触面の種類や状態に依り接触面積に依らない定数,N:垂直抗力[N]
水平方向力運動方程式は,
F_0-μmg=0∴μ=F_0/(mg)(1'). 此処に,m:鋼鈑又はH形鋼の質量[kg],g:重力加速度=9.80665m/s^2
2.鋼鈑を摩擦角θ_0[°]傾けH形鋼が滑り出す実験
質量mのH形鋼に作用する力の釣合式
斜面と平行:mgsinθ_0-F_0=0 (2.1)∴F_0=mgsinθ_0
斜面と垂直:N-mgcosθ_0=0 (2.2)∴N=mgcosθ_0
式(2.1),(2.2)及び式(1)に拠り,
μ=F_0/(mg)=tanθ_0(2.3).
上記実験例で求められた摩擦材料性質を表1に,非金属の室温,大気中固体摩擦係数を表2に,参考に亜鉛(Zn)の動摩擦係数を表3に示す.
表1 摩擦材料の性質(文献2)
     摩擦係数μ
     湿式    乾式 
焼結合金 0.05~0.10 0.10~0.40
鋳鉄   0.05~0.12 0.12~0.20
表2 非金属の室温,大気中の固体摩擦係数(文献3)
摩擦片 摩擦面 静止摩擦係数μ
石(煉瓦) 金属 0.3~0.4
石    土  0.5(乾)~0.3(湿)
(参考)表3 異種金属同士の室温,大気中の動固体摩擦係数(文献3)
摩擦片 摩擦面 動摩擦係数μ'(<μ)
Zn   軟鋼  0.4
水平仮設が前提で,μについて,特に地盤は個別差が大きく鋼鈑と地盤との間を実験1で,H形鋼と鋼鈑との間を簡便に実験2又は1で求める方法も有ります.
参考文献
1)物理基礎,数研出版 2)渡辺彬・武田定彦:摩擦の基礎,pp15,2004.6 3)機械工学便覧

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