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#38 渋滞の先頭は消える。
あくまで私見ですがこんな解釈ができれば。
きっと、もっと有名な解釈があるはずですが。
朝の混雑する時間帯の駅の改札口から出るときを想像してください。
乗降客の多い駅の場合、改札の前にはいつも行列ができています。
渋滞の先頭は改札機です。
ただ、改札が動いている場合、行列はわずかながら進んでいるでしょう。
これは軽度の渋滞、車の量が多いけど流れているかな?という状態に似ています。
(飽和状態、と言うんだったかな)
そこに突然、
改札機にある叔父さんが引っかかってしまいました。
きまり悪そうにおじさんは精算機へ、
改札は一時閉鎖され、行列は完全に止まります。
完全に止まった行列は見る見る後方に伸びていきます。
改札が動き出した時点でも、行列はなかなか動き出しません。
これが渋滞。さて、この場合の渋滞の先頭はなんでしょうか?
そう、いま、駅員さんに精算金を払い終わって、涼しい顔して出て行ったあの叔父さん。
渋滞の先頭は消えてしまうのです。
高速道路上の見えない渋滞もこれに似ています。
やむ終えない理由で高速道路上で急ブレーキをかけてしまった人がいて、
後続車が止まってしまったとしましょう。
ここに全く動かない行列ができます。
急ブレーキの車はさっさと行ってしまいますが、全く動かない行列はしばらく残ります。
車が多い区間なら、動かない行列が見る見る後方に延びてさらに渋滞をひどくします。
改札口を使った比喩で完全に納得がいかせられないのは、
人間と自動車では絶対的な速度差や間隔に対する気持ちの違いがあるからだと思います。
このあたりの分野は、土木学会の計画学研究委員会のなかでは、
道路設計や交通流理論を専門とする技術者が担当しています。