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#534 コンクリートの引張強度と用途について
「引張強度が3N/mm2」程度のコンクリートの用途がどうか、ということですが、
コンクリートは一般に圧縮強度で評価し、引張の力(引張応力)については基本的に
鉄筋に分担させるよう設計します。
と言うのも、コンクリートの引張強度は圧縮強度のおよそ10分の1しかなく、コ
ンクリート単独で必要な引張応力に耐えるように設計すると、必要なセメントの量が
増えすぎて、高くついてしまうからです。(だからこそわざわざ「鉄筋コンクリート」
なる構造で構造物を作るのです)
さて、話を本題に戻しますが、引張強度が3N/mm2程度であるとすると、圧縮強度
は30N/mm2程度であると推定できます。圧縮強度がこの程度あると、橋りょうや高
架橋の本体に十分使用できるレベルです。
ちなみに、構造物をどの程度の強度のコンクリートを使って製作するか、は各機関
(河川、道路、鉄道など)で事細かに決めていますが、これは、各種の強度のコンク
リートを使用して設計した場合に、最も合理的な形(寸法、形状、費用など)になる
強度に決めています。例えば、煉瓦程度の圧縮強度であれば、アーチ橋のような形に
なるでしょうし、高い圧縮強度があれば、(鉄筋も強度の高いPC鋼線を使用するなど
して)エレガントなPC橋りょうのような形も可能です。
蛇足ですが、一般的に、コンクリートの強度は、打設から28日目の強度で評価し
ますので、より短い期間での測定値が3N/mm2であれば、実際にはもっと高い強度を
持っていると言えます。