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 「風土工学」・・・
あまり聞き慣れない学問領域と思います。
 この学問を唱えられたのは、富士常葉大学環境防災学部教授で付属風土工学研究所所長を勤められている竹林征三先生です。「風土工学」の事例などについては、今年4月発行の「土木施工」の特集記事として取りあげられているのでそちらをお読みいただいた方も多いと思います。

 まだ、お読みでない方のためにその技法を紹介させていただくと、風土工学は「地域デザインを描く」技法、九州電力の久田さんと風土工学デザイン研究所の忍見さんの言葉を借りれば、「地域の誇り意識および地域の個性・アイデンティティの形成につながるテーマ」をコンセプトに建設事業にデザイン展開を進めていく手法と定義されています(土木施工44巻4号(2003.4)P43)。このコンセプトは、地域イメージに関するアンケート調査、地域の風土、歴史、文化、生活などの意味や価値を評価していく中で形成されるとしています。

 ある事業がその地域の中で必要とされる原因は、その地域の地形や地質、土地の利用形態など過去の同種の事業の執行された要因の中に見ることが出きることが多いと思います。
 近年のマニュアル化された構造物やその執行は、地域の個性や風土に対する感覚、思いを失わせ、全国一律の風景を作り出して来たようにも感じます。また、住居表示の統合による地域固有の名称の喪失も風土の感覚を失わせる上で一役買っているとも言えるのではないでしょうか。

 どちらにしても、技術者として事業を計画する、あるいは事業を行っていく上で、地域や風土を良く知る心構えが、今後さらに求められてくると思います。

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