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 御質問は,既設山岳tunnel concrete覆工に照明を設置する金属系anchorの長期引抜耐力を試験で確かめたいが道路の供用,試験機手配の為,難しく,又は,短期引抜耐力を試験で
確かめ,concreteのcreepやひび割れ,金属の腐食を考慮して長期耐力を保証できるかと私は解釈した条件で以下に提案します.
 御存知の様に,建築では,「日本建築学会:各種合成構造設計指針(文献5)」に,「経年に因るanchor bolt耐力の低下について,其の調査検討に長期間を要する為,関連資料は特に十分
でない.」と記され,2020年時点で建築基準法に拠り,後施工anchorに自重や積載荷重等の長期荷重を負担させる様な補強工法を適用する事が出来ないとされている(文献6).
 土木では,文献1の前2014年指針(1')では後施工anchorを「原則として吊り下げる付帯設備に使用しては成らない.母材のconcreteは設計基準強度が18N/mm^2以上で,ひび割れ
や豆板が無く健全な普通concreteとする.」として,2022年改訂ではback upを設計,施工,維持管理する事で吊り下げ目的にも適用できるとしている.
 90日持続引張荷重作用後に生じた変位量から50年後の変位量を外挿し,基準引張試験での破壊荷重時変位量よりも小さく安定しているのは金属系拡底式と報じられた(文献7).
 後施工anchorについて,私は,総合建設会社でshield tunnel接合時に仮設(短期)で剪断力が主の条件のみで用い,集合住宅では剪断抵抗する箇所に用いnut,washerは雨掛かり箇所
で錆び,掛からない箇所では錆びていません.
 拠って,cold jointが出来易かった打継目line及びbreedingを起こし易かったcrownを極力避け,照明自重に因る引張分力よりも剪断分力が主のspring lineより少し上で,金属系anchor
の内,想定modeに成る拡底式等で,コンクリート標準示方書(文献8)に拠り一般環境梁で鉄筋の耐食性を確保する最小被り30mmに準じ溶融亜鉛鍍金又はSUS製とし,漏水が掛から
ない環境に極力して気中のnut,washerを含めて定期点検・必要に応じ交換すれば,少なくとも短期耐力を試験室で確かめれば,shield工事用鉄筋concrete segmentの様に,供用長期耐力
を確保できる可能性が高く成ると考えます.
 山岳tunnelの現場打concrete覆工については,一部の団塊世代が加水した事が技術士会でも知られ,大学教員を通じ違法しない様に学生に警告され,前記の様にconcreteの健全を確
め,必要に応じ補修した上で対処せざるを得ない条件の可能性が有ります.
参考文献
1')土木学会:コンクリートのあと施工アンカー工法の設計・施工指針(案),2014. 5)日本建築学会:各種合成構造設計指針・同解説,p268,2010.
6)(公社)日本コンクリート工学会:技士・主任技士研修textbook,pp96,182,2024.
7)青木圭一・西田宏司・花島崇・高橋宗臣:後施工anchorに於ける長期持続引張荷重の影響試験について,コンクリート工学,2016.3
8)土木学会:コンクリート標準示方書[構造性能照査編],pp.119-121,2002.

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