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#9505 Re:(参考)トンネル照明用アンカーボルトの現地引抜試験について
御承知の様に,土木学会指針(案)(文献1)に,金属anchorについて,main部を長期で,back up部を短期で設計する例が載っています.
2012年に笹子tunnel天井板落下事故後,樹脂anchor boltの引張試験を行った結果,(短期)bolt降伏強度相当40kN引張抵抗力迄載荷後除荷した物が38%,引張抵抗力に達しない物が全体の62%,設計引張力12.2kNに
達しない物が9%でした(文献2).
当事故後,日本のtunnel内天井板は殆ど撤去され長大tunnelの排気設備はjet fan方式に変更され(文献3),土研資料(文献4)で,jet fan据付時のturn buckle発生軸力計測値が,計算値より最大で5割程大きく,短期
cone状破壊耐力(T_c)計算値迄試験して実測値を求め,最大引張荷重が最小の芯棒打込み式は引抜き破壊してT_cより小さかった.
吊り下げて長期荷重を受ける附属物の取付に用いる後施工anchorの点で,照明器具は天井板・jet fanと同様で,許容応力度設計法,限界状態設計法の違いは有っても応答値でなく耐力に対して試験する事に
成ります.1999年に山陽新幹線のcold jointで剥離した事も有り,concreteの圧縮強度として,設計基準強度のみならず現地の強度を確める事が適切と私は判断します.
参考文献
1)土木学会:concrete後施工anchor工法の設計・施工・維持管理指針(案) 道路トンネル照明器具設計例,2022.1
2)トンネル天井板の落下事故に関する調査・検討委員会:報告書,p22-28,2013.6
https://www.mlit.go.jp/common/001001299.pdf
3)橋本 綱太郎・菊川 滋・二羽 淳一郎:社会infra maintenance工学,pp.439,441-445,2015.1
4)(国研)土木研究所 日下 敦 等:後施工anchorの耐荷力特性に関する研究報告書-金属系後施工anchorの設計・施工・維持管理上の留意点-,pp.2-3・4,3-5・6,4-6・7,2023.3
https://www.pwri.go.jp/team/imarrc/research/tech-info/tec4436.pdf